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OpenAIの「dots」とは?4日間仕事を任せてわかった、できることと人の出番|24時間動くAIエージェント体験記

貝出康

代表取締役

貝出康

OpenAIの「dots」とは?4日間仕事を任せてわかった、できることと人の出番|24時間動くAIエージェント体験記

9月30日の朝9時3分。ChatGPTを開くと、見慣れない相手から話しかけられました。

「Hey! I’m your dot.」

OpenAIが9月29日(米国時間)に発表した、新しいAIエージェント「dots(ドッツ)」です。私の環境では、日本時間の30日朝から使えるようになっていました。

それから4日。Macで毎朝動かしていたSNSとYouTubeの投稿予約6つは、すべてMac側で止めました。Instagram、X、YouTube Shortsはクラウド側の予約に移り、横型の解説動画だけはライセンスの確認のために一時停止しています。AIで作った動画や作品を並べたギャラリーサイトも、一般公開まで進みました。

一方で、まだ止まっているものもあります。YouTube Shortsは音声の生成エラーで止まったまま。Instagramは接続の期限が切れて、私の再認証を待っています。

結論から言うと、dotsは「質問に答えるAI」から一歩進んで、「担当を持ち続けるAI」です。話しかけていない間も仕事を進め、判断が必要なときだけ呼びに来る。ただし、ログインや課金、公開してよいかの判断など、人の出番はけっこう残ります。

この記事の前半は、dotsとは何か、何ができるのか、今どんな機能があるのかを公式情報で整理したパートです。そのうえで、私がこの4日間に何を任せて、何ができて、どこで止まったのかを、会話の記録と日報をもとに正直に書きます。

dotsとは? ずっと席にいるAIの相棒

まず、OpenAIの公式発表での説明から見ていきます。

OpenAIはdotsを、常に動き続ける(always-on)エージェントと紹介しています。動かしているモデルはGPT-6 Astra。そして、dotごとに専用のクラウドコンピューターとブラウザーを持っています。

ここがポイントなんです。dotの本体はクラウドにいる。だから、私のパソコンを閉じても、クラウド側の仕事は続きます。

公式発表の要点を、私なりにまとめてみました。

  • 専用のパソコンを持つ:クラウド上の自分のコンピューターとブラウザーで、調査・資料作成・データ分析・ソフトウェアの作業を進める
  • 24時間、目標に向けて動く:会話の合間も仕事を続け、結果や判断が必要なことを知らせに来る
  • 4,000以上のアプリにつながる:プラグインを通じて、メールやドライブなどの業務アプリと連携できる
  • 使うほど好みを覚える:フィードバックから、仕事の進め方や「よい出来」の基準を学んでいく

連絡手段も複数あります。ChatGPTのデスクトップアプリ、Web、モバイルアプリ。さらにSlackとMicrosoft Teams、音声通話でも話せます。どこから話しかけても同じdotにつながり、記憶はリセットされません。

最初のdotには名前をつけられます。形や色、目、メガネ、アクセサリーも選べます。私はChatGPTを「チャッピー」と呼んでいるので、それに並べて「ドッティ」にしました。名前はドッティ自身の提案です。

ChatGPTのdotsの最初の会話画面。dotが「Hey! I'm your dot.」と話しかけ、名前をつけるよう提案。チャッピーと並べて「ドッティ」と名付けたやり取り

ChatGPTやCodexと何が違うのか

「それって、ChatGPTのエージェント機能と何が違うの?」と思った方も多いと思います。私も最初はそうでした。

使ってみた感覚で言うと、違いは「仕事の単位」にあります。

ChatGPT(通常のチャット)Codexdots
仕事の単位1回の質問と回答1つの開発タスク担当そのもの(続く仕事)
動くタイミング話しかけたとき依頼したタスクの間会話の合間も、24時間
作業場所会話の中自分のPCやクラウドの開発環境専用のクラウドPC+接続した自分のPC
連絡の向き人から話しかける人から依頼するdotからも知らせに来る
得意なこと調べもの、文章、相談コードを書く・直す複数の仕事を抱えて回し続ける

公式のドキュメントには、dotsは「バックグラウンドのエージェントに仕事を分けて並行で進められる」とあります。さらに、接続したパソコン上でCodexやChatGPT Workのタスクを作ることもできます。

つまり、dotは自分で手を動かすだけでなく、Codexにも仕事を振れる。現場監督のような立ち位置なんですよね。

ChatGPT Work(GPT-6 Astra時代のChatGPTの仕事向け機能)については、以前の記事でも整理しています。

ChatGPT Workとは?発表から2か月で変わった点|GPT-6 Astra時代の中小企業向け実践ガイド

現在の主な機能一覧(2026年10月3日時点)

次に、公式のヘルプ(ChatGPT Learn)に書かれている機能を一覧にします。名前だけ並べても分かりにくいので、「何に使えるか」を添えました。

機能内容補足
クラウドPCとブラウザーdot専用のパソコン。調査、ファイル作成、ソフトウェア実行に使う「Take over」で人が操作を代われる
自分のPCとの接続自分のPCのファイルやアプリをdotが使える接続は1台まで。PCがオンラインでChatGPTアプリが開いている必要あり
アプリ連携Gmail、Googleドライブ、GitHubなどのプラグインを使う各アプリで許可した操作の範囲だけ
連絡手段ChatGPT(デスクトップ・Web・モバイル)、音声通話、Slack、Teamsショートメッセージは「近日対応」
担当と並行作業複数の仕事を同時に抱え、裏で別のエージェントに分担させるCodexやChatGPT Workのタスクも作れる
定期タスク・イベント監視決まった時刻や、対応アプリの出来事をきっかけに動く時刻・タイムゾーン・通知条件・届け先を決めて保存する
記憶ChatGPTのメモリーと、dot自身のメモを使う全会話の逐語記録ではない
先回りの調査接続したアプリを読んで、役立ちそうなことを探す読み取り専用。送信や変更はしない
安全装置自動審査、カスタムルール、Activity、Scheduled、一時停止パスワード変更などは本人が行う
企業向け専門の役割を持つ「specialist dots」企業との試験導入から。Microsoft Agent 365との連携も準備中

カスタムルールは4段階から選べます。「聞かずに実行」「指示されたときだけ実行」「実行前に確認」「人に任せる」です。たとえば「顧客へのメール送信は実行前に確認」、「共有ファイルの削除は人に任せる」といった決め方ができます。

止め方にも注意点があります。「一時停止(Pause)」で止まるのは、dotの今のメインの作業だけです。裏で動いている委任タスクや、予約された定期タスクは別々に止める必要があります。

  • 一時停止は全部を止めない:委任タスクは「Activity」、定期タスクは「Scheduled」で個別に止める
  • 止めても元には戻らない:すでに送ったメッセージや、変更済みの内容は取り消されない
  • 「完了」は成功の証明ではない:公式も、実行が終わっただけでは結果が届いたとは限らないと説明している

使える人と料金

公式ヘルプでは、提供対象は次のとおりです。

  • Pro 100・Pro 200・Pro 500:18歳以上。欧州経済領域、英国、スイス以外
  • Business Premium:世界で順次提供
  • Enterprise:世界で順次提供。管理者が有効にするまでオフ(発表ではベータ版として案内)

順次提供なので、対象プランでもすぐには表示されない場合があります。私の環境(日本)では、発表翌日の朝から使えました。

料金の考え方も押さえておきましょう。ProとBusiness Premiumでは、最初のdotが追加料金なしでプランに含まれます。dotとの会話そのものは、ChatGPTの利用上限に数えられません。一方で、dotがCodexやChatGPT Workで動かすタスクは、それぞれの利用枠を通常どおり使います。プランにはdotの本格的な作業向けの利用枠も含まれていて、発表後の最初の1か月はその上限が拡張されているそうです。

dotを複数作れるかどうかは、今のところ「将来、追加できるようにする」という予定の段階です。

私がdotsに任せたこと:4日間の記録

ここからは体験です。9月30日9時3分から10月3日夜までの、ドッティとの会話の記録を読み返して振り返ります。日報とCodexの作業履歴とも照らし合わせました。

最初の仕事は「点検」でした

名前をつけたあと、最初に頼んだのは、前日に作った仕組みの点検です。

その前日、Claude Codeに「依頼文から、使うべきスキルを選んでくれる仕組み(Jev)」を組み込んでいました。同じ仕組みをCodexとAntigravityでも動くようにしていたので、ちゃんと動いているか確認してほしい、とお願いしました。

「文章を書かないAI」Jev(ジェブ)とは何か|判断と確率だけを返す新型モデルを、自社の問い合わせ振り分けと研修プラグインに組み込んだ週末2日間

ドッティは私のMacに接続して、設定とログを調べ始めました。そして、こんな食い違いを見つけてきたんです。

  • Antigravity側は、推薦の候補になるスキルが53件しかなかった
  • 実際に登録されているスキルは217件。164件が候補から漏れていた

修正を頼むと、候補は217件になり、修正後のテスト149件もすべて通りました。さらに、Antigravityの保護された実行環境から、鍵を保管する場所(キーチェーン)を読めないことも突き止めました。原因を確かめるための1回だけのテストにかかった費用は、推定で約0.00064ドルです。

この作業の途中で、私は電話アイコンを押して、声でも相談しました。話しながら頼んだことも、会話の記録にそのまま残っていきます。

印象的だったのは、ドッティが自分の説明の誤りを自分で訂正したことです。通話の中で「ドッティとの会話も週のCodexの利用枠を消費する」と言ったあと、公式の案内を確認し直して、「その説明は誤りでした」と取り消してきました。

「Macの中身、クラウドに移せる?」と聞いてみた

次に聞いたのは、Macにあるスキルやプラグイン、MCPの設定を、ドッティのクラウドPCに移せるかどうかです。

ドッティはまず棚卸しをしました。結果は997行の一覧です。

  • そのままコピーできそうな候補:346行
  • クラウド(Linux)向けに直す必要があるもの:206行
  • スキルの共通台帳にあったリンク切れ:112件

クラウドPCはLinuxで、PythonやNodeは使えます。ただ、Macのキーチェーンや、Mac専用のアプリに頼る処理はそのままでは動きません。「丸ごとコピーすれば同じように動く」わけではない、というのが最初の学びでした。

本命の仕事:Macの定期投稿を、クラウドへ引っ越す

ここからが、この4日間でいちばん時間を使った仕事です。

カンマンでは、Instagram、X、YouTubeへの投稿を毎日自動で行っています。これまではMacの予約機能で動かしていたので、Macの電源が入っていて、ネットにつながっていることが前提でした。

ドッティはまず、Codexの自動化7件と、Claude Codeのタスク定義7件を調べました。その中から、SNSとYouTubeへの投稿に関わる「4系統・6つのジョブ」を洗い出しています。この日の日報に、私はこう書きました。

OpenAIのdotsが面白い。定期タスクをdotsのクラウドに移行中。やはりこれからはAIエージェントbotが主流になるだろう。

投稿を管理する専用アプリまで作った

引っ越し先として、ドッティはChatGPTのSites機能で、非公開の「投稿管理」サービスを作りました。投稿の履歴、二重投稿の防止、予算の管理をここで受け持ちます。

APIキーなどの秘密情報は、私が設定画面に自分で貼り付けています。ドッティは「値はこちらでは読みません」と説明し、キーのコピーと貼り付け、確定は毎回私に任せました。「キーはチャットに貼らないでください」と、何度も念を押されたくらいです。

YouTubeでは、まず5秒のテスト動画を「限定公開」でアップロードし、成功を確かめました。その直後、ドッティはGoogle側の認証が「テスト中」の状態で、7日で期限が切れる設定だと気づきます。そこでアプリの説明ページとプライバシーポリシーのページを作り、Google側を本番用に切り替えて、期限のない接続に更新しました。

失敗したら止まる。お金を数える

私がいちばん感心したのは、失敗したときの振る舞いです。

10月1日のInstagram初回投稿は、2アカウントとも失敗しました。原因は、画像の種類を指定する値の誤りです。ドッティは、二重投稿を避けるために再送せず、まず記録を調べました。原因を直してから、2アカウントとも投稿に成功しています。

費用の扱いも慎重でした。結果が分からない有料の処理があると、「無料だったことにはしない」と言って、予算から取り置きます。のちにGoogleの公式説明で「この種類のエラーは課金されない」と確認できた分だけ、根拠を添えて精算していました。

予算は、ドッティの提案をもとに私が決めました。

  • 生成の費用:月15ドルまで。12.50ドルで新しい生成を止め、2.50ドルを予備に残す
  • XのAPI費用:個人用と公式用の課金先それぞれに、1サイクル15ドルの上限
  • 自動チャージ:2つの課金先とも、残高が減ったときの自動追加をオフ
  • 上限に近づいたら:自動で止めずに、「止めるか、増やすか」を私に確認する(X側の上限に先に達した場合は、X側で投稿が止まることはある)

Xの連携は、正直しんどかった

すべてが順調だったわけではありません。Xの公式アカウントの連携は、丸1日以上かかりました。

認証の最後の通信で、相手側から「HTTP 500」というエラーが返り続けたんです。そのたびにドッティは自分の実装を直し、私に「もう一度だけ接続を試してください」とお願いしてきます。同じ画面を何度も行き来しました。

途中で「処理に時間がかかり過ぎていませんか?」と聞くと、ドッティは「はい、かかり過ぎています」と認めて謝ってきます。原因の調査では、OpenAIのサポート窓口への問い合わせ文も用意してくれました。私が頼んで、代わりに送信もしてもらっています。

解決のきっかけは、私の一言でした。「今ある接続情報を再利用するのが、いちばん簡単じゃない?」。ドッティも「それが最短だと思います。新しい連携にこだわりすぎました」と応じ、保存済みの接続を使って復旧しました。

AIが行き詰まったとき、人の「それ、前のを使えば?」という一言で道が開ける。これは研修でもそのまま伝えたいと思った場面です。

10月3日時点の状態

4日目の10月3日、Xは個人・公式の両アカウントで、クラウドからの投稿が再開しました。「AI活用」の投稿は個人8件・公式7件、ニュースは各7件で、どれも画像付きです。

一方、コラム紹介の投稿は保留になっています。元の記事本文を取得できなかったためです。ドッティは「原文を確認できないまま、内容を補って投稿することは避けています」と報告してきました。

Mac側の予約も、私のほうで確認しました。Instagram、Xの2本、ニュース、Shorts、ゆっくり解説の6つは、Macの予約機能で無効になっています。Claude Codeの定期タスクにも、投稿を行うものは残っていません。Mac側から二重に投稿される状態にはなっていないわけです。

投稿先10月3日時点理由・次の手
Instagram(2アカウント)10月1・2日は投稿成功。3日は再認証待ち連携サービスの接続期限が切れた。私が再認証する
X(個人・公式)AI活用・ニュースはクラウドから投稿完了コラムは記事本文を取れず保留
YouTube Shorts停止中音声生成でエラー。料金が確定しない分を保留中
横型のゆっくり解説動画一時停止音声ソフトと動画ソフトのクラウド利用の許諾を確認中

4日で全部が片づいたわけではありません。ただ、何が終わって、何がなぜ止まっているのかは、表にできるくらいはっきりしています。

合間に頼んだ、小さな仕事たち

大きな仕事の合間に、私は思いついた順に別の頼みごとも挟みました。「こんな感じで、全く違う質問を合間に送っても大丈夫?」と聞くと、答えは「大丈夫です。進めている作業は引き続き扱います」でした。

実際に頼んだのは、たとえばこんな仕事です。

  • チラシのPDF化:「AI顧問のチラシってどこかにあった?」と聞くと、Googleドライブから探し出し、A4のPDFにしてくれた
  • 取引先向けの資料:訪問用のWord資料(5ページ)の下書き
  • スキルの配置:スライド作成用のスキルを、Claude Code・Codex・Antigravityの3つから使える形に配置
  • 画面の場所探し:Gemini Notebookのカスタム指示を入れる場所を、MacのChromeの実際の画面で探してもらった

仕事以外の相談もしました。車の乗り換えを考えていたので、自分専用の比較アプリを作ってもらっています。

頼んでいないのに知らせてくれることもありました。支払いの期限が近いこと、印刷の発注で最終確認が求められていること、社内のサーバー更新の予定、APIの残高が減っていること。公式が「先回りの調査」と呼んでいる機能です。

ただ、当たりばかりではありません。支払いの件は前日に済んでいましたし、印刷の件も私のほうで把握済みでした。便利な通知と、済んでいる件の通知が混ざる、というのが正直な感想です。

AI制作ギャラリーを作って、一般公開した

3日目からは、これまでAIで作った動画や作品を紹介するサイトを頼みました。

条件はこう伝えました。サムネイルが並ぶ一覧にして、種類、映像を作ったモデル、ナレーションのモデル、制作に使ったツールで絞り込めること。スマートフォンでも見られること。Macの各フォルダーにある作品を見つけて追加し、手動でも直せること。

dotsに作ってもらったカンマンのAI制作ギャラリーの一覧画面。動画・画像・Webサイト・ゲームの種別と、生成モデル・コード制作モデル・ナレーション・制作ツール・動画の長さで絞り込める。公開18作品

ドッティは動画20本と画像5点を取り込み、管理画面つきのギャラリーを作りました。

おもしろかったのは、制作情報の確認です。各作品の「何で作ったか」が「未確認」だらけだったので、制作の記録をたどって調べるよう頼みました。ドッティは記録と実際のファイルを照らし合わせ、20作品・34項目を補ったり直したりしました。台本を書いたモデルと、コードを書いたモデルが違う作品は、役割を分けて登録しています。記録が足りない項目は、推測で埋めずに「未確認」のまま残しました。

途中で、Claudeで作って共有していた3つの作品(ゲームやWebページ)が、私の環境ではログインしていないブラウザーから開けないことも分かりました。Claudeへのログインを求められたんです。ドッティは作品を単独のWebページとして書き出し、ログインなしで開ける別のサイトに移しています。

公開の判断も、ドッティから提案がありました。1978年の名作ゲームを再現した作品について、権利を確認できる情報がないので非公開にしましょう、と。日本では会社名義の作品は原則、公表から70年間保護されるという文化庁の説明も添えていました。私はその提案に従いました。

10月3日の夜の時点で、公開作品は18件です。

カンマン AI制作ギャラリー(一般公開ページ)

研修教材のアプリも改修中

もう一つ、進めている途中の仕事があります。以前Codexに作ってもらった、研修教材の管理アプリの改修です。

講師3名が見た瞬間に使い方が分かる画面にしたい。それに、生成AIの更新に合わせて、教材を頻繁に直せるようにしたい。そうお願いしました。

目指している流れは、「コースを選ぶ → 研修先の事前アンケート(Excel)を読み込む → 企業ごとの演習を作る → スライドに反映する」です。ドッティは、以前からある教材カスタマイズ用のスキルを見つけ出し、それを画面から使える構成を組んでいるところです。

ただし、本番に反映する前に、データのバックアップが必要な段階で止まっています。なので、ここは進行中の仕事として紹介するにとどめます。

4日使ってわかった、dotsの「すごいところ」

ここまでの体験から、dotsの特徴を4つにまとめます。

  • 担当を持ち続ける:大きな仕事の途中に別の質問を挟んでも、元の仕事は止まらない。「さっきの件」が曖昧なときだけ確認してくる
  • 失敗したら止まる:重複投稿や重複課金を避けるため、結果が分からない処理は再送しない。原因を調べてから再開する
  • お金を数える:未確定の費用はゼロ扱いせず取り置き、根拠を確認できた分だけ精算する
  • 自分の誤りを自分で直す:利用枠の説明や、通知の見立てを間違えたとき、自分から訂正してきた

なかでも、私が経営者としていちばん評価しているのは、PCの電源やネット環境に左右されなくなったことです。これまでは「Macを開いておかないと、朝の投稿が動かない」という前提がありました。その前提が外れるだけで、気持ちがずいぶん楽になります。

逆に、ここはまだ人の出番

良いところばかり書くと、試した方がつまずくと思うので、人の出番が残ったところも書いておきます。

  • ログインと認証:Googleの本人確認で番号を選ぶ、APIキーを貼り付ける、Xにログインする。こうした場面は私の操作が必要だった
  • クラウドのブラウザーが拒まれる:Xでは「ログインを一時的に制限しました」と表示され、Macのブラウザーに切り替えて進めた
  • 承認が二重になることがある:会話で「OK」と答えても、作業先の安全確認がそれを認識せず、作業画面で直接承認し直す場面が何度かあった
  • 外部の不具合には弱い:Xの連携でエラーが続いたとき、同じ操作のお願いが繰り返された

もう一つ、おもしろい出来事がありました。実はこの記事と同じテーマで、ドッティにもブログの下書きを頼んでいたんです。ドッティはカンマンのブログ用のスキルを読んで、下書き保存まで進めてくれた。ところが、アイキャッチ画像と、要点をまとめた色付きの囲みが抜けていたんです。私が指摘すると直りましたが、ルールを読めることと、全項目を守れることは別だと感じました。

最後に、公開してよいかの判断です。ゲームの権利の件は、ドッティの提案に助けられました。とはいえ、公開するかどうかを決めるのは、やはり人の役割です。

Codexとの使い分け(私の場合)

ユーザーとして、CodexとDotsをどう使い分けているかも書いておきます。

同じ期間、Codexでは「1分で見える化」という縦型の解説動画を、7日間毎日1本作る試作の自動化が動いていました。これはMac上で動く仕組みです。10月2日の夜には、Codexでカンマンのブランド映像も1本作りました。

決まった制作物を、手元の環境で作り込むのはCodex。運用を持ち続けて、関係者や外部サービスとのやり取りを回すのはdots。今のところ、私はこう分けています。

dotsは、接続したMac上でCodexのタスクを作ることもできます。実際、Jevの点検では、ドッティがMac側のCodexでテストを実行していました。対立する道具というより、dotsが上に立ってCodexを使う関係だと思います。

よくある誤解

使う前に私が思い込んでいたことも含めて、誤解しやすい点を整理します。

  • 「dotsに頼めば全部自動になる」:ログイン、APIキーの入力、課金の上限、公開の判断は人が関わる
  • 「PCを閉じても全部動く」:動き続けるのはクラウド側の仕事。自分のPCのファイルやアプリを使う作業は、PCがオンラインでChatGPTアプリが開いている必要がある
  • 「Slackに入れたら監視してくれる」:公式によれば、チャンネルに追加しただけでは監視は始まらない。何を見て、いつ知らせるかを指示する
  • 「完了と言われたら成功」:実行が終わったことと、結果が届いたことは別。私は投稿のたびに、公開ページで確認してもらった

中小企業が試すなら、最初の一歩

dotsの提供対象は今のところ有料の上位プランなので、すぐに全社で使える会社は多くないと思います。それでも、試すなら順番はこう考えています。

  • 毎日同じ時刻にやっている確認作業を1つ渡す:たとえば「平日9時に、指定したチャンネルを見て、期限が危ないものだけ知らせて」
  • 費用とルールを先に決める:月の上限額と、「送信や公開の前は確認する」をカスタムルールにする
  • 完了の確かめ方を決める:ファイルの保存先、公開ページ、投稿のURLなど、最後に何を見るかを伝える

依頼文は、たとえばこんな形です。

毎週月曜9時(日本時間)に、共有ドライブの「見積もり」フォルダーを確認して、先週更新されたファイルの一覧と、返信が必要そうなものを3件までまとめてください。私への連絡はChatGPTで。送信や共有はしないでください。予約の内容を確認して、私に見せてください。

ポイントは、時刻とタイムゾーン、見る場所、知らせる条件、届け先、やってはいけないことを書くことです。公式のヘルプでも、定期タスクはこの要素を決めて保存し、内容を確認するよう案内されています。

カンマンの見解:AIエージェントに「任せ方」を教える時代へ

4日間使って、日報に書いたとおり、これからはAIエージェントが仕事の主流になっていくと感じています。

ただ、今回の体験で分かったのは、任せる側の準備で結果が変わることです。予算の上限、二重投稿を防ぐ仕組み、公開の判断、ログインの扱い。ドッティはそれぞれの場面で私に確認を求め、私が決めたことを守って動きました。決める人がいて初めて、AIエージェントは安全に働けるんですよね。

カンマンでは、生成AI研修と導入の伴走支援で、こうした「AIへの任せ方」を一緒に考えています。何から任せればいいか分からない、費用や情報管理が心配、という段階からご相談ください。

カンマンの生成AI研修について

よくある質問(FAQ)

dotsは日本で使えますか?

公式ヘルプでは、Pro 100・200・500は18歳以上で、欧州経済領域・英国・スイス以外が対象です。Business PremiumとEnterpriseは世界で順次提供されます。順次提供のため、対象プランでもすぐに表示されないことがあります。私の環境では、日本で9月30日の朝から使えました。

料金はかかりますか?

ProとBusiness Premiumでは、最初のdotが追加料金なしでプランに含まれます。dotとの会話はChatGPTの利用上限に数えません。dotがCodexやChatGPT Workで動かすタスクは、それぞれの利用枠を使います。外部のAPIを使う仕組みを作った場合は、その利用料が別にかかります。私の場合は、生成とXのAPIに上限を決めました。

無料プランやPlusでは使えますか?

2026年10月3日時点の公式ヘルプでは、提供対象はPro、Business Premium、Enterpriseです。OpenAIは「今後、より多くの人に広げる予定」としています。

非エンジニアでも使えますか?

私はエンジニアではありませんが、普段の言葉で頼んで進められました。ただし、APIキーの貼り付けやアプリの認証など、画面の操作を求められる場面はあります。ドッティは操作の場所を一つずつ教えてくれました。

dotは複数作れますか?

公式発表では、将来dotを追加できるようにする予定とされています。今は1つのdotに複数の担当を持たせて、並行して進める使い方になります。

情報の扱いは安全ですか?

公式発表では、ChatGPTのBusiness・Enterprise・Eduのワークスペースの内容は、既定でモデルの学習に使わないとされています。個人プランでは、データの設定で学習への利用を管理できます。先回りの調査は読み取り専用で、送信や変更はしません。それでも、顧客情報などの扱いは、社内ルールを決めてから任せることをおすすめします。

まとめ:一つの仕事を、確認まで任せてみる

dotsは、話しかけていない間も仕事を進め、判断が必要なときに呼びに来るAIエージェントです。私は4日間で、Macの定期投稿をクラウドへ移し、作品のギャラリーを公開し、研修教材のアプリの改修を始めました。止まっている仕事もありますが、何がなぜ止まっているかは分かっています。

もし試せる環境があるなら、まずは身近な仕事を一つ選んでみてください。「何をしてほしいか」に「どう確かめるか」を添えて任せると、AIエージェントとの付き合い方が見えてくるはずです。

AIの活用や研修のご相談は、お気軽にどうぞ。

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参考・出典

※機能・提供条件は2026年10月3日時点の公式情報です。体験部分は、私の環境での9月30日〜10月3日の記録です。

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貝出康

代表取締役

貝出康

1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。