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ChatGPTのカスタムGPTは12月11日で終了|プラグインへの移行手順と、引き継がれない4つのもの【実際の画面で解説】

貝出康

代表取締役

貝出康

ChatGPTのカスタムGPTは12月11日で終了|プラグインへの移行手順と、引き継がれない4つのもの【実際の画面で解説】

ChatGPTで自分専用のGPTを作って、仕事に使っている方。いまChatGPTの「GPT」の画面を開くと、上のほうにこんなお知らせが出ていませんか?

「12月11日までに GPT をプラグインに移行してください」

ChatGPTのGPTページ上部に出ている「12月11日までに GPT をプラグインに移行してください」のお知らせと「GPT を移行」ボタン

これ、私たちカンマンのChatGPTに出ている実際の画面です。OpenAIは、カスタムGPT(いわゆるGPTs)の提供を2026年12月11日に終えると発表しました。この記事を書いている10月5日の時点で、残りは67日です。

結論から言います。

自分で作ったGPTがあるなら、12月11日までに「プラグイン」へ移行する。 これが基本です。移行は「マイGPT」の画面のボタンから始められます。一方、他の人が作ったGPTを使っているだけなら、自分では移行できません。作った人の案内を待つことになります。

ただ、ボタンを押せば元どおりに使える、という話でもないんですよね。公式の説明では、GPTで選んでいたモデル、これまでの会話、共有設定、カスタムアクションの4つは引き継がれません。

実は私たちの環境でも、移行の確認画面を開いたら「共有」の欄に注意の表示が出ました。社内のメンバーで使っているGPTが、移行後にそのままではメンバーに届かないかもしれない、という内容です。

公式ヘルプ、報道、そして手元の画面を突き合わせながら、何が終わって、何をすればいいのかを順番に見ていきます。

このページの目次

12月11日に何が起きるのか

まず事実関係から。OpenAIの公式ヘルプ「カスタム GPT の提供終了と移行に関する FAQ」(以下、公式FAQ)の要点はこうです。

  • 終了日:カスタムGPTは2026年12月11日に提供終了の予定。すべてのChatGPTプランが対象
  • 終了後:カスタムGPTとそのGPTページにアクセスできなくなる
  • 移行先:「プラグイン」。指示、参照ファイル、接続済みのアプリをひとまとめにできる仕組み
  • それまで:既存のGPTは、終了日までこれまでどおり使える

例外もあります。条件を満たし、延期が承認されたEnterpriseのワークスペースだけは、終了日が2027年2月11日になります。これは承認を受けた一部の大企業向けの話です。Businessプランや個人のPlusプランは、この延長の対象外です。

ニュースとしては、Impress Watchが9月29日に「ChatGPT、『カスタム GPT』を12月終了 プラグインへ移行」と報じています。

Enterpriseには段階的な日程が出ている

大企業向けのEnterpriseでは、もう少し細かい日程が公開されています。公式FAQ(10月5日に確認)の内容を表にしました。

日付Enterpriseで予定されていること
2026年9月11日管理者への通知
2026年9月22日移行機能の提供とバナー表示の目標日
2026年10月1日バナー表示の延期を選んだワークスペースでの表示目標日
2026年10月26日(予定)カスタムGPTの新規作成が終了
2026年12月11日標準の提供終了日
2027年2月11日延期が承認されたワークスペースの提供終了日

気をつけたいのは、10月26日の「新規作成の終了」です。移行できるのは公開済みのGPTだけです。Enterpriseで作りかけの下書きを移行したいなら、この日までに公開しておく必要があります。

この表は、あくまでEnterpriseの日程です。BusinessやPlusなど他のプランについて、OpenAIは「同じスケジュールに従う予定」とし、詳しくはアカウントやワークスペースごとのお知らせを確認するよう案内しています。

個人向けプランは、すでに新しいGPTを作れない

もう1つ、意外と知られていないことがあります。

公式ヘルプ「ChatGPT の GPT」によると、Free、Go、Plus、Proといった個人向けのアカウントでは、新しいGPTの作成と公開がすでにできない状態です。既存のGPTは、引き続き使えます。

つまり個人向けプランは、「新しく作れない」段階をもう過ぎていて、あとは「既存のGPTが使えなくなる」日を待っている状態なんです。新規作成の終わりと、既存GPTの提供終了は別の話として整理しておくと、混乱しにくくなります。

そもそも「プラグイン」とは? GPTと何が違うのか

移行先のプラグインは、ひとことで言うと「スキル、参照ファイル、アプリをまとめた箱」です。

公式ヘルプ「ChatGPT のプラグイン」をもとに、中身を整理するとこうなります。

  • スキル:指示や手順をまとめたもの。GPTの「指示」に当たる
  • 参照ファイル:回答のときに使う資料。GPTの「知識(ナレッジ)」に当たる
  • アプリ:GoogleドライブやSlackなど、外部のサービスにつなぐ部分

GPTは「1つの目的のために設定したChatGPT」です。使うときは、そのGPTを選んで会話を始めます。

プラグインは、使い方の考え方が少し違います。インストールしておけば、依頼の内容に合うスキルをChatGPTが自動で使ってくれることもある、という点です。@メンションで名前を指定して呼び出す方法もあります。加えて、プラグインはChatGPTだけでなく開発向けのCodexでも使える仕組みとして案内されています。

先日このコラムで紹介したOpenAIのAIエージェント「dots」も、プラグインを通じて業務アプリとつながる仕組みでした。プラグインは、これからのChatGPTの土台になる部品なんだと思います。

OpenAIの「dots」とは?4日間仕事を任せてわかった、できることと人の出番

カンマンでも、Codex向けに研修用のプラグインを自社で作って試しています。

「文章を書かないAI」Jev(ジェブ)とは何か|自社の問い合わせ振り分けと研修プラグインに組み込んだ週末

GPTの中身は、移行するとこう変わる

では、GPTに入れていたものは、移行でどうなるのか。公式FAQの記載を表にまとめました。

GPTに入れていたもの移行後の扱い区分
指示プラグインの中のスキルになる引き継がれる
知識(ナレッジファイル)プラグインの参照ファイルにコピーされる引き継がれる
接続済みのアプリプラグインのアプリとして追加される引き継がれる
選んでいたモデル引き継がれない引き継がれない
これまでの会話プラグインには移らない引き継がれない
共有設定引き継がれない。プラグインは非公開で作られる引き継がれない
カスタムアクション引き継がれない引き継がれない
会話のきっかけ、Web検索や画像生成などの機能公式FAQに記載なし移行後に自分で確認

最後の行は、地味に大事です。

たとえば私たちのマイGPTには「水彩画風画像作成」というGPTがあります。名前のとおり画像を作るGPTなので、移行したプラグインで画像づくりがこれまでどおり動くかを、実際に試しておきたいところです。公式FAQに書かれていないことは、自分の目で確かめるしかありません。

実際の画面で確認してみた

ここからは、私たちのChatGPT(会社のワークスペース)で見えている画面です。移行の前に確認しておきたいポイントを、画面と一緒に見ていきます。

お知らせは2か所に出ている

1つ目は、冒頭の画像です。ChatGPTの「GPT」のページ(GPTを探す画面)の上部に出ていて、右側に「GPT を移行」というボタンがついています。

2つ目が「マイGPT」の画面です。

マイGPTの「自分が作成」タブ。移行のお知らせの下に、社内メンバーと共有しているGPTが並び、各行に「プラグインに移行」ボタンとチャット数が表示されている

マイGPTの「自分が作成」タブを開くと、自分で作ったGPTが一覧で並びます。それぞれの行に、黒い「プラグインに移行」ボタンが出ています。移行の入り口はここです。

この画面で見てほしいのが、GPTごとに出ている「チャット」の数です。

私たちの場合、写っている4つのうち「人間っぽい文章に添削」「ファクトチェックGPT」「プロンプト作成用プロンプト」の3つは0チャット。「水彩画風画像作成」だけが7チャットでした。

どれから移行するかは、この数字を手がかりに決められます。作ったものの使われていないGPTまで、すべて丁寧に移す必要はないかもしれません。

下書きのGPTには、移行ボタンが出ない

次の画面を見てください。

下書きのまま置いてある「Untitled」のGPT。上下の行と違い、この行には「プラグインに移行」ボタンが出ていない

真ん中の「Untitled」は、作りかけのまま置いてあったGPTです。上下の行には黒いボタンの端が見えていますが、この行には「プラグインに移行」ボタンがありません。

公式FAQによると、移行に使われるのはGPTの「最新の公開済みバージョン」です。下書きや、公開していない編集内容は移行されません。

作りかけのGPTを移行したいなら、先に入力を仕上げて公開しておく必要があります。公開といっても、一般に公開する必要はありません。公式FAQも、一般公開は不要としています。

なお、個人向けプランは新しいGPTを公開できない、とされています。個人向けプランで既存の下書きを公開できるかどうかは、公式ヘルプからは読み取れませんでした。お使いのアカウントの画面で確認してください。

他の人が作ったGPTは、自分では移行できない

作成者の欄に自分ではない表示(community builder)が出ているGPTの例。他の人が作ったGPTは使う側では移行できない

こちらは、作成者の欄に自分ではない表示(community builder)が出ているGPTです。

使う権限があっても、移行する権限はありません。 これも公式FAQにはっきり書かれています。他の人のGPTを愛用している場合は、そのGPTに出るお知らせと、作った人からの案内を待つしかないんです。

しかも、元のGPTを使えていたからといって、移行後のプラグインを自動で使えるわけでもありません。作った人が移行して、共有してくれて、自分がインストールして、初めて使えるようになります。

移行の確認画面で「公開は利用不可」と出た

そして、今回いちばん伝えたい画面がこちらです。

「人間っぽい文章に添削を移行」の確認画面。指示とファイル、アプリとアクションは問題なし、アクセスと共有は「公開は利用不可」で、プラグインは非公開のままになると表示されている

「人間っぽい文章に添削」の「プラグインに移行」ボタンを押すと、移行の前に確認画面が開きます。ChatGPTが事前に3つの項目をチェックしてくれる仕組みです。

  • 指示とファイル:問題は見つかりませんでした
  • アプリとアクション:問題は見つかりませんでした
  • アクセスと共有:公開は利用不可

3つ目には、このGPTはワークスペース内で公開されているが、プラグインの共有と公開は無効になっているので、プラグインは非公開のままになる、という説明が出ています。画面上部の説明文にも、共有設定は後から、ワークスペースの権限の範囲内で管理できる、と書かれています。

これ、どういうことかというと。

このGPTは、社内のメンバー(comman,inc のメンバー)で共有して使っています。でも移行すると、プラグインは非公開、つまり私ひとりだけが使える状態で作られる。共有できないままだと、12月11日以降、社内のメンバーはこのツールを使えなくなるということなんです。

ボタン1つで移行は終わります。でも、それで「みんなが使うツール」が引っ越せたかどうかは、別の話なんですよね。

原因が、ワークスペースの権限の設定なのか、機能の提供がまだ途中なのかは、この画面だけでは判断できません。公式ヘルプは、ワークスペースの管理者が「ワークスペース設定」の「権限とロール」で、「プラグインを共有」と「プラグインをワークスペースに公開」の2つの権限を確認するよう案内しています。この2つは別々の権限で、オンにしてもプラグインが自動で公開されるわけではありません。

ちなみに、OpenAIの開発者コミュニティでは、Businessプランのワークスペースのオーナーが「移行は成功したのに、プラグインが非公開のまま共有できない」と投稿しています。共有の設定項目が見つからず、サポートに問い合わせている途中だそうです。一人のユーザーの報告なので、すべての環境で同じとは限りません。ただ、同じところで止まっている人は他にもいる、ということは言えそうです。

  • 社内で共有しているGPTは要注意:移行すると非公開で作られ、共有設定は引き継がれない
  • 移行前に管理者へ確認:「権限とロール」で、プラグインの共有と公開の権限を見てもらう
  • 切り替える前に、メンバーが使えるか確かめる:元のGPTは12月11日まで使えるので、その間にテストする

引き継がれない4つのもの

ここで、引き継がれない4つを1つずつ見ていきます。

1. 選んでいたモデル

GPTで指定していたモデルは引き継がれません。Enterpriseでは、Enterpriseの既定の設定が使われると公式FAQにあります。

モデルが変われば、同じ指示でも答え方が変わることがあります。後で説明するテストが必要になるのは、このためです。

2. これまでの会話

GPTでやり取りした会話は、プラグインには移りません。元のGPTは終了日まで使えます。残しておきたい回答があるなら、それまでに控えておくと安心です。

3. 共有設定

さきほどの画面のとおりです。移行したプラグインは非公開の状態で作られます。これまでGPTを使っていた人に、自動でアクセス権がつくこともありません。

もう1つ大事なのが、一般公開です。GPTストアなどで一般に公開していたGPTでも、移行したプラグインを一般公開し直すには、別途プラグインの申請手続きが必要です。お客様向けにGPTのリンクを配っていた会社は、時間に余裕を持って動いたほうがいいと思います。

4. カスタムアクション

いちばん手間がかかるのが、これです。

カスタムアクションは、GPTから外部のAPIを呼び出す機能です。たとえば、自社のシステムから在庫を取ってくる、予約の空きを確認する、といった使い方ですね。これは移行では引き継がれません。代わりの仕組みを用意するまで、その機能はプラグインでは動きません。

指示の文章は移っても、外部のシステムに取りに行く部分は動かない。カスタムアクションを使っているGPTは、移行してすぐ使えるとは考えないほうが安全です。

移行の手順(GPTを作った人向け)

では、具体的に何をすればいいのか。公式FAQの内容をもとに、6つのステップにまとめました。

ステップ1:自分が作ったGPTを棚卸しする

まず、マイGPTの「自分が作成」タブで、自分が作ったGPTを一覧にします。チェックしたいのは次の3点です。

  • 使われているか:チャット数が手がかりになる。0のものは移行しない選択もある
  • 共有しているか:社内やお客様と共有しているなら、移行後の共有方法を先に確認する
  • カスタムアクションを使っているか:使っているなら、代わりの連携を用意する時間を見込む

ステップ2:設定をまるごと控えておく

ここは、いちばん省いてほしくないステップです。

移行すると、元のGPTは読み取り専用になり、作成者でも編集や削除ができなくなります。だから移行の前に、GPTの編集画面を開いて、指示文、会話のきっかけ、ナレッジファイル、カスタムアクションの設定をコピーし、メモ帳などに保存しておきましょう。画面全体のスクリーンショットを撮っておくのも手です。

移行後のプラグインで何かが抜けていても、控えがあれば直せます。控えがなければ、元の設定を確かめる手がかりがありません。

ステップ3:必要な編集を済ませて、公開しておく

移行には最新の公開済みバージョンが使われます。直したいところがあれば、移行前に直して、公開まで済ませておきます。下書きのままのGPTも、移行したいなら公開が必要です。公開範囲は自分だけで構いません。

ステップ4:「プラグインに移行」を押す

マイGPTで対象のGPTの「プラグインに移行」を押し、確認画面の3項目を読みます。注意の表示が出たら、その内容をメモしておきましょう。

ステップ5:いつものプロンプトでテストする

公式FAQは、移行したプラグインは元のGPTと違う応答をする場合がある、と明記しています。そのうえで、使い慣れたプロンプトと、少なくとも1つの難しいケースで比べるよう勧めています。確認する観点は4つです。

  • 指示どおりに動くか:適切なスキルが選ばれ、指示に従っているか
  • 資料を使っているか:想定した参照資料をもとに答えているか
  • 形式は合っているか:必要な形式で、最後まで回答やファイルを出しているか
  • 道具はそろっているか:仕事に必要なツールや連携がそろっているか

テスト用のプロンプトは、移行する前に元のGPTで一度投げて、その答えを保存しておくのがおすすめです。比べる基準があると、違いにすぐ気づけます。

移行したプラグインは、@メンションで呼び出すか、入力欄の「+」から選んで使います。

ステップ6:共有してから、切り替える

元のGPTは、移行後も12月11日までは使えます。移行直後はしばらく元のGPTを使ってもらい、その間にプラグインを確認・調整してから、本格的に切り替えるのがおすすめです。

社内で使っているGPTなら、共有の権限を確認し、メンバーにプラグインをインストールして試してもらう。それから「来週からこちらに切り替えます」と案内する。この順番が安全です。

移行の作業や、社内での切り替えの進め方に不安がある場合は、カンマンでもお手伝いしています。生成AIの活用支援について相談する

カスタムアクションを使っている場合の2つのルート

カスタムアクションを使っていたGPTは、移行ボタンだけでは終わりません。公式FAQの説明をもとにすると、代わりの連携を作るルートは大きく2つです。

ルート向いているケースやること
既存のアプリで代用するNotion、Googleドライブなど、よく使われるサービスにつないでいたChatGPTでそのアプリを接続し、Plugin Creatorに新しいプラグインを作ってもらう
自前のMCPサーバーを用意する自社システムなど、対応するアプリがないサービスにつないでいた連携用のMCPサーバーを作って公開し、ChatGPTに追加してからプラグインを作る

1つ目は比較的かんたんです。公式ヘルプによると、プラグインディレクトリから「Plugin Creator」をインストールし、@plugin-creatorに作りたいものを説明すれば、対話しながらプラグインを作れます。

2つ目は、正直なところ技術的な作業です。公式FAQも、連携の作り直しにはカスタムMCPサーバーと技術的な設定が必要になる場合がある、としています。ワークスペースでは「MCP を使ってプラグインを作成」という権限も関わり、Enterpriseではこの権限が初期設定でオフです。

カスタムアクションを使っているなら、移行ボタンに頼るより、ステップ2で控えた設定をもとに一からプラグインを作り直すつもりで動くのがおすすめです。中途半端に移行して動かないものを抱えるより、そのほうが結果的に早く片づくと私は考えています。

使っているだけの人は何をすればいい?

他の人が作ったGPTを使っている場合、やることはシンプルです。

  • 自分が使っているGPTを書き出す:特に、仕事で毎日使っているもの
  • 作った人の案内を確認する:GPTに出るお知らせや、作者からの連絡を見る
  • 代わりのプラグインを試す:案内が来たら、インストールして12月11日より前に試しておく

ここで1つ押さえておきたいことがあります。どの日程が当てはまるかを決めるのは、そのGPTが「どこで作られたか」なんです。公式FAQによると、GPTには作成元のアカウントやワークスペースのスケジュールと権限が適用されます。使う側のプランが違っても、この扱いは変わりません。たとえば、対象のEnterpriseワークスペースで作られた公開GPTは、個人アカウントから使っていても、Enterpriseの移行の対象になります。

お客様や取引先が作ったGPTを業務で使っている場合も、同じです。作った側が移行しなければ、12月11日で使えなくなります。気になるGPTがあるなら、作った人に「移行の予定はありますか」と一声かけておくと安心です。

よくある誤解

この件、ネットでもいろいろな情報が出回っています。誤解しやすいポイントを5つ挙げておきます。

「ChatGPTそのものが終わる」わけではない

終わるのは、ChatGPTの中で作るカスタムGPTという機能です。ChatGPTが使えなくなるわけではありません。

「移行ボタンを押せば、全部そのまま」ではない

ここまで見てきたとおり、モデル、会話、共有設定、カスタムアクションは引き継がれません。指示とナレッジが移っても、答え方が変わる可能性があります。

「移行したら、元のGPTはすぐ消える」わけではない

元のGPTは、終了日まで使えます。ただし読み取り専用になり、編集も削除もできなくなります。

「プラグインは前になくなったはず」は、昔の話

ChatGPTを早くから使っている方ほど、「プラグインって、前に終わった機能じゃなかった?」と思うかもしれません。

そのとおりで、2024年にはChatGPTの当時の「プラグイン」機能が終了し、GPTsに置き換えられた経緯があります。今回は、その逆向きに見える動きなんです。ただ、今回の移行先として案内されているプラグインは、スキル、参照ファイル、アプリをまとめる新しい仕組みです。名前は同じでも、2024年に終わった機能とは中身の説明が異なります。

検索で古い記事に当たると、話がかみ合わなくなります。調べものをするときは、記事の日付にも目を向けてください。

「9月17日」「9月25日」は古い情報かもしれない

ネット上の記事には、「9月17日に移行開始」「9月25日に新規作成終了」という日付も見られます。実は、公式ヘルプの「ChatGPT の GPT」のページには、10月5日の時点でも移行の開始予定が9月17日と書かれています。一方、より新しく更新された公式FAQでは、Enterpriseの移行機能の目標日は9月22日、新規作成の終了は10月26日(予定)です。

日付は何度か更新されているようです。迷ったときは、いちばん新しく更新された公式FAQと、自分の画面に出るお知らせを優先して確認しましょう。

カンマンの見解:「専用AI」は「持ち運べる手順書」になっていく

ここからは私の考えです。

GoogleのGemも、11月から「スキル」へ

Impress Watchは同じ9月29日に、Googleの発表も報じています。GeminiでオリジナルのAIを作れる「Gem」が11月から順次終了し、「スキル(Skill)」へ移行するというものです。

ChatGPTのカスタムGPTGeminiのGem
移行先プラグイン(中身はスキルなど)スキル
終了の時期2026年12月11日(すべてのプラン)個人のGoogleアカウントは11月。Workspaceのビジネス・エンタープライズ向けは2027年3月、教育機関向けは2027年6月
移行のしかた作った人が自分で移行するGemが削除されるとき、自動でスキルとして作り直される(自分で作り直すことも可能)

Gemについては、以前このコラムで作り方を紹介しました。

【自分だけのAIを作成】GeminiのGem機能の徹底解説

2つの発表を並べると、流れがはっきり見えてきます。「目的ごとに専用のチャットボットを作る」から、「AIに手順書(スキル)を持たせて、必要なときに使ってもらう」へ。OpenAIもGoogleも、同じ方向に舵を切ったわけです。

指示文は「会社の資産」として手元に置く

私がいちばん伝えたいのは、ここです。

GPTの指示文には、その会社の仕事のやり方が詰まっています。どんな順番で確認するか、どんな言葉づかいで書くか、何をしてはいけないか。これは、AIの機能が入れ替わっても価値が残るものです。

カンマンでも、AIに渡す手順をスキルとして書いておき、別のAIツールでもそのまま使う取り組みを進めています。乗り換えのたびに、ゼロから作り直さなくて済むからです。

Gemini 3.8 Flash登場!アンチグラビティで「過去に作ったスキル」がそのまま動いて感動した話

今回の移行は、その指示文を棚卸しするいい機会です。指示文をテキストとして書き出し、社内のフォルダに保存しておく。指示文を自分たちの手元で管理しておけば、次に何かが変わっても慌てずに済みます。

中小企業こそ「誰が作ったGPTか」を確認する

もう1つ。中小企業では、GPTを作った人が社内に1人だけ、という状況がよくあります。その人が異動や退職でいなくなっていたら、移行できる人がいないかもしれません。

公式FAQでは、移行できるのはGPTの作成者で、Enterpriseのワークスペースでは、必要なアクセスが有効なら管理者も移行できる、とされています。Businessプランで作成者がいなくなったGPTをどう扱うかは、公式FAQからは読み取れませんでした。

まずは社内で「どのGPTを、誰が作って、誰が使っているか」を一覧にしてみてください。それだけで、12月11日に向けてやるべきことが見えてきます。

ChatGPTに関するほかの記事は、ChatGPTのカテゴリーにまとめています。

よくある質問

無料プランやPlusプランも対象ですか?

はい。公式FAQは、この移行はすべてのChatGPTプランに影響するとしています。ただし、移行機能やプラグインを使えるかどうかは、アカウントやワークスペースによって異なる場合があります。画面に出るお知らせに従ってください。

「プラグインに移行」ボタンが見当たりません

考えられる理由はいくつかあります。移行機能がまだ自分のアカウントに届いていない、GPTが下書きのまま、GPTを作ったのとは別のアカウントやワークスペースで開いている、プラグインが使えない設定になっている、などです。公式FAQは、移行機能が使えるようになる時期はアカウントによって異なる、としています。

移行した後に、元のGPTを直せますか?

直せません。移行後の元のGPTは読み取り専用になり、作成者でも削除できなくなります。以後の変更は、プラグイン側で行います。

移行したプラグインはどうやって使いますか?

@メンションでプラグインやスキルを指定するか、入力欄の「+」から選びます。依頼の内容がスキルの説明に合っていれば、ChatGPTが自動で使うこともあります。ただし、自動で使われるかどうかは依頼の内容や使える機能によって変わり、毎回使われるわけではありません。

プラグインを社内で共有するには?

プラグインの画面で自分のプラグインを開き、「…」のメニューから「プラグインを共有」を選んで、アクセスできる人を設定します。ワークスペースで共有の権限が許可されている必要があります。共有された側も、使う前にインストールが必要です。

12月11日を過ぎたらどうなりますか?

カスタムGPTとそのGPTページにアクセスできなくなります。移行とテストは、それまでに済ませておきましょう。

まとめ:まずはマイGPTを開いてみよう

最後に、やることを短くまとめます。

  • 今日やること:マイGPTを開いて、自分が作ったGPTと、使っているGPTを確認する
  • 移行の前にやること:指示文やナレッジ、アクションの設定を控え、必要な編集を済ませて公開する
  • 移行の後にやること:いつものプロンプトでテストし、共有の権限を確かめてから切り替える

12月11日まで、10月5日の時点で67日。まだ時間はあります。でも、カスタムアクションの作り直しや社内の共有の確認まで考えると、のんびり構えていられる長さではありません。

まずは今日、マイGPTを開いてみてください。お知らせが出ているか、自分が作ったGPTがいくつあるか。そこから始めましょう。

GPTの移行や、AIに渡す手順書(スキル)づくりで迷ったら、カンマンにご相談ください。研修や導入支援の中で、一緒に考えます。

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参考・出典

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貝出康

代表取締役

貝出康

1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。