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徳島新聞が生成AIサービスを開始。ChatGPT・Geminiとの違いと、企業が本当に考えるべきこと

松本佳久

生成AIコンサルタント/ブランドマネージャー

松本佳久

「徳島新聞がAIサービスを始めたらしい」
こんな話を聞いて、気になっている方も多いと思います。

ChatGPTやGeminiはすでに知ってるけど、さらに徳島新聞もAI? 結局どれを使えばいいの? そんな疑問が浮かびますよね。

私も最初は「新聞社がAI?」とピンとこなかったんですが、中身を調べてみたら、ChatGPTやGeminiとはそもそも目的が違うサービスでした。

この記事では、3つのツールの違いを整理しつつ、「ツール選びの前にやるべきこと」について書いていきます。

徳島新聞AIとは何か

結論:徳島新聞の記事データを使った「地域情報の検索AI」です。ChatGPTやGeminiとは別物です。

2025年10月に、徳島新聞社が新潟日報生成AI研究所と協定を結びました(徳島新聞デジタル)。

これは新潟日報が先にやっていたモデルの徳島版です。エクサウィザーズ社の法人向けAI基盤に、徳島新聞の記事データベースをつなげている仕組みと似ています。(新潟日報デジタルプラス)。

たとえば「徳島の○○株式会社について教えて」と聞くと、過去の新聞記事をもとに回答してくれる。ChatGPTやGeminiに同じことを聞いても、徳島のローカル企業の情報はほとんど出てきません。そこを新聞記事で補っているわけです。

用途としては、営業先の下調べ、広報原稿の草稿づくり、地域の業界動向チェックなど(新潟日報生成AI研究所)。地域密着で営業している会社にとっては、けっこう使い道がありそうです。

ChatGPT・Geminiとの違い

結論:3つは競合ではなく、得意分野がまったく違います。「どれが一番?」という比較自体がズレています。

ここ、よく聞かれるんですが、包丁とフライパンを比べても意味がないのと同じです。それぞれ得意なことが違います。

ChatGPT(GPT-5.2)

ひと言で言うと「なんでも屋」です。文章作成、アイデア出し、企画の壁打ち、画像生成、コード生成、最近だとエージェントモードでブラウザ操作まで自動でやってくれます。

1つだけ選ぶならChatGPTを選ぶ人が多いのは、この守備範囲の広さが理由です。Deep Researchの調査能力もかなり使えます。ただ、徳島のローカル情報には弱い。ここはどうしても限界があります。

Gemini(Gemini 3.0 Pro)

最大の強みはGoogleサービスとの連携です。Gmail、スプレッドシート、ドキュメント、Googleドライブの中身を直接Geminiに聞ける。「先月の○○さんとのメールを要約して」みたいな使い方ができます。

あと100万トークンという巨大なコンテキストウィンドウ。ざっくり1,500ページ分のテキストを一気に処理できるので、長い資料の分析にはめちゃくちゃ強い。Google中心で仕事をしている会社なら、一番ハマるのはGeminiだと思います。

徳島新聞AI

「徳島の地域情報」に関しては、ChatGPTもGeminiも勝てません。新聞記事がソースなので信頼性も高い。ただし、文章生成やコード生成のような「汎用AI」としての機能は守備範囲外です。あくまで地域情報の検索ツールです。

ざっくり比較

ChatGPTGemini徳島新聞AI
主な用途なんでも屋Google連携・長文分析地域情報の検索
徳島ローカル情報弱いやや弱い強い
汎用性非常に広い非常に広い限定的
料金無料〜月額$200無料〜月額¥36,400法人契約

全部使ってもいいし、自社に合うものだけでもいい。大事なのは「どれが一番か」で悩むことではありません。

ツール選びより大事なこと

結論:どのツールを入れても、「使い方」がなければ成果は出ません。ほとんどの企業がここでつまずいています。

ここからが本題です。

正直ツール選びで悩んでいる時間がもったいないです。なぜかというと、どれを選んでも「入れただけ」で終わる企業がすごく多いからです。

データで見てみます。野村総合研究所の調査だと、2025年度に生成AIを導入済みの企業は57.7%。一方で70.3%の企業が「リテラシーやスキル不足」を課題に挙げています(AIsmiley)。

PwC Japanの5カ国比較調査では、日本の導入率は56%で世界平均並み。でも期待を上回る成果を出せている企業は少なく、「期待以下だった」という企業がむしろ増えている状況です(PwC Japan)。JUASの調査に至っては、導入企業の59.8%が効果測定すら行っていません(JUAS 企業IT動向調査2025)。

つまり、「入れたけど使いこなせていない」企業が大半。これは体感としてもその通りで、私がAI研修で企業に伺うと、ChatGPTのアカウントはあるけど月に1〜2回しか使ってない、という会社が珍しくありません。

なぜそうなるかというと、理由はシンプルで「自分の仕事でどう使えばいいかわからない」からです。操作方法は覚えた。でも、明日の業務で何を聞けばいいかがわからない。結局、使わなくなる。

これ、ツール側の問題ではないんですよね。ChatGPTでもGeminiでも徳島新聞AIでも、同じ壁にぶつかります。

生成AIは「自分の思考を増幅するツール」です。自分の業務を言語化できる人が使えば、めちゃくちゃ成果が出る。でも、言語化できていない状態で使っても、何も起きない。ゼロに何を掛けてもゼロ、ということです。

まとめ

徳島新聞がAIサービスを始めたのは、地方でもAI活用が当たり前のフェーズに入ったことの表れだと思います。選択肢が増えたこと自体は良いことです。

ただ、ツールを選ぶ前にやることがあります。それは「自分の業務を言語化すること」と「AIへの聞き方を身につけること」。この2つさえできれば、ぶっちゃけどのツールでも成果は出ます。

まずは1つのAIを、毎日の仕事で使い倒してみてください。ツール選びで悩むのは、その後で十分です。

カンマン(comman)では、ChatGPT・Gemini・Copilotなど複数の生成AIを業務に組み込むためのAI研修を提供しています。「何から始めればいいかわからない」という方も、お気軽にどうぞ。

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松本佳久

生成AIコンサルタント/ブランドマネージャー

松本佳久

WEB制作会社カンマンにて10年間制作事業に従事後、ディレクターとして徳島県内を中心に200件以上のWEBプロジェクトを担当。
SEOによる集客や戦略策定、解析ツールを活用した改善、ブランディングに加え、2022年より生成AI技術の実践的活用を研究し、企業向け生成AI研修やセミナーを開催中。