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プログラミング不要!AI開発ツール「Lovable」で日報アプリを6時間で作った全記録

貝出康

代表取締役

貝出康

はじめに:日報、まだExcelで書いてますか?

日報作成、どうされていますか?

「Excelファイルをメール添付で提出」「共有フォルダに保存して誰も見ない」「手書きの日報を事務所で入力し直し」——こんな光景、まだ多くの企業で見られます。

私の会社では、kintone(サイボウズのクラウドサービス)で日報アプリを運用していました。Excelよりは格段にマシです。でも、使い続けるうちに、こんな不満が蓄積していきました:

  • 検索性が悪い(過去の日報を探すのに時間がかかる)
  • 入力フォーマットが固い(項目の追加・変更がしづらい)
  • 業務領域の変化に対応できない

特に最後の点が深刻でした。当社は最近「生成AI支援」という新しい業務を始めたのですが、kintoneのアプリには「AI活用のナレッジを記録する欄」がありません。追加しようとすると、管理画面での設定変更、既存データとの整合性確認…と手間がかかります。

「もっと柔軟に、業務の変化に合わせて進化できるツールはないか」

そう考えていました。

既製品では解決できない理由

「kintoneみたいなノーコードツールがあるじゃないか」

確かにその通りです。kintoneは優れたツールで、実際に当社も長年活用してきました。

しかし、業務が変化するたびに「この機能を追加したい」「あの項目を変更したい」という壁にぶつかるのです。

例えば、当社の場合:

新たに必要になった機能

  • プロジェクト横断での工数分析
  • AI活用のナレッジ記録欄(どのツールを使い、どんな効果があったか)
  • 工数を「開発/打合せ/調査/提案/事務」で詳細に分類
  • 週次まとめの自動生成
  • 高精度な全文検索

kintoneでも実現できないわけではありませんが:

  • 設定変更に手間がかかる(管理者権限、既存データの整合性確認)
  • 複雑なカスタマイズには追加費用が発生
  • プラグインを探す・導入する手間
  • 集計やレポート機能に制限がある

最大の問題は「柔軟性の不足」でした。

業務が変化するたびに「kintoneで実現できるか」を調べ、できなければ諦める、という繰り返し。「もっと自由に、自分たちの業務に合わせて作れるツールがあれば」と感じていました。

スクラッチ開発の壁

「じゃあ、ゼロから作るしかない」

でも社内のリソースはいっぱいいっぱいでそんな余裕はない。

かといって、仮に外注すると・・・

  • 初期費用: 50万円〜200万円
  • 開発期間: 1〜3ヶ月
  • 保守費用: 月数万円〜

中小企業にとって、日報アプリにこの投資は現実的ではありません。

バイブコーディングという第3の選択肢

そんな中、2024年末に登場した「Lovable(ラバブル)」というAI開発ツールを使って、たった6時間で本格的な日報アプリを作り、2026年1月から実際に運用を開始しました

これが「バイブコーディング(Vibe Coding)」と呼ばれる、新しい開発手法です。

プログラミング経験ゼロでも大丈夫。この記事では、実際にどうやって作ったのか、使ってみてどうなのか、様々な業種での活用可能性まで、正直にお伝えします。


Lovableとは? 3分でわかる基礎知識

Lovable(ラバブル)は、2024年末から2025年初頭にかけて正式リリースされた、AI駆動型のWebアプリ開発プラットフォームです。

バイブコーディングとは

「バイブ(Vibe = 雰囲気・感じ)」でコーディングする、つまり**「こんな感じのアプリが欲しい」と自然言語で伝えるだけで、AIが実装してくれる**開発手法です。

従来の選択肢との比較:

選択肢メリットデメリットコスト業務変化への対応
kintone等
ノーコードツール
ある程度カスタマイズ可能
コード不要
設定変更が面倒
テンプレ範囲内の自由度
月1万円〜△ 時間がかかる
既製品SaaSすぐ使える自社業務に合わない
カスタマイズ不可
月数千円〜× ほぼ不可
スクラッチ開発完全カスタマイズ高額・時間がかかる
保守も必要
50万円〜○ 可能だが時間かかる
バイブコーディング
(Lovable等)
自社に合わせて作れる
短期間・低コスト
複雑な機能は限界あり月数千円◎ 即座に対応

バイブコーディングは、「既製品の手軽さ」と「スクラッチの柔軟性」の良いとこ取りです。

Lovableの特徴

「日本語で作りたいアプリの内容を伝えるだけで、AIが自動的にコードを生成してくれる」

例えば: 「社員10名の会社向けに、プロジェクト別の工数が記録できる日報アプリを作って」

こう伝えるだけで、数分後には動くアプリができています。

従来なら、アプリを作るには:

  • プログラミング言語を学ぶ(数ヶ月〜数年)
  • 開発環境を構築する(初心者には高いハードル)
  • データベース設計、UI設計、セキュリティ対策…(専門知識の山)

これらすべてをLovableは自動化してくれます。

どれくらい速い?

公式情報では「従来の開発と比べて約20倍のスピード」とされています。実際、私の場合

  • 開発時間: 6時間(細かい調整含む)
  • 従来の見積もり: 外注なら50万円〜、期間1〜2ヶ月

この差は圧倒的です。

技術的なポイント(飛ばしてOK)

内部では、React、Tailwind CSS、Supabase(データベース)といった最新技術を使用していますが、利用者は意識する必要がありません。チャット形式で指示を出すだけです。


実践レポート:6時間で日報アプリができるまで

Step 1: まずはAIに要件を整理させる

最初、私は単純に考えていました。

「Lovableに『日報アプリ作って』って言えばいいんでしょ?」

でも、これでは不十分です。AIは優秀ですが、私の頭の中は読めません

そこで、うまい方法を考えました: 別のAI(Claude/Anthropic)に、雑な要件を詳細化してもらう

私が最初に投げたプロンプトは、これだけ:

社員が10名程度のWEB制作・システム開発・生成AI支援などを
している会社の日報システムを作成して

これをClaudeに投げると、詳細な要件定義に膨らませてくれました:

  • ユーザー管理(管理者と一般ユーザー)
  • 日報入力項目(今日やったこと、成果、困りごと、明日の最優先3つ)
  • 工数メモ(開発/打合せ/調査などの時間配分)
  • AI活用欄(使ったツール、プロンプト、効果)
  • ダッシュボード(提出状況、困りごと一覧)
  • 検索機能(日付・メンバー・プロジェクトでフィルタ)
  • 週次まとめ自動生成
  • CSVエクスポート

…などなど、約1,600文字の詳細仕様が出力されました。

これが成功の鍵です。Lovableは、詳細な要件があればあるほど精度の高いアプリを作ってくれます。

Step 2: Lovableで実装(ここから6時間)

詳細化したプロンプトを、そのままLovableに貼り付けました。

すると…

数分後、画面にアプリが表示されました。

まだ完璧ではありませんが、基本的な機能はすべて動いています:

  • ログイン画面
  • ダッシュボード
  • 日報入力フォーム
  • 一覧画面

あとは、チャット形式で細かい調整を続けます:

「日報一覧の日付を新しい順に並べ替えて」 「ダッシュボードに今日の提出状況を大きく表示して」 「困りごと欄を赤枠で目立たせて」

日本語で指示を出すだけで、どんどん改善されていきます。

つまづいた点は?

正直に言うと、ほとんどありませんでした

強いて言えば:

  • クレジット(課金ポイント)の消費が思ったより速い

開発中は試行錯誤を繰り返すため、月200クレジットのプランを選択しました。ただし、運用段階に入れば月100クレジットで十分だったため、開発完了後にプランをダウングレードしてコストを削減できました。

クレジット節約のコツ:

  • 最初にAI(Claude等)で要件を詳細化してからLovableに投げる
  • 曖昧な指示は避け、具体的に指示する
  • 開発時は多め(200〜)、運用時は少なめ(100)でプラン変更

それでも、外注費の数十分の一ですから、十分コスパは良いです。

セキュリティは大丈夫?

これは多くの方が気になる点だと思います。結論から言うと、Lovableは基本的なセキュリティ対策を自動的に実装してくれます

具体的には:

  1. 認証・ログイン機能
    • パスワードの暗号化
    • セッション管理
    • CSRF対策
  2. データベースのアクセス制御
    • SQLインジェクション対策
    • 適切な権限設定
  3. 通信の暗号化
    • HTTPS接続(SSL/TLS)
    • APIトークンの安全な管理

非エンジニアにとって最も助かった点

これらのセキュリティ対策を自分で実装しようとすると、専門知識が必要で、一つ間違えば重大な脆弱性になります。しかし、Lovableは業界標準のセキュリティ対策を自動的にコードに組み込んでくれるため、安心して業務アプリとして使えました。

もちろん、金融システムや医療情報を扱うような高度なセキュリティが必要な場合は専門家のチェックが必要ですが、社内の日報や業務管理レベルであれば十分なセキュリティレベルだと実感しています。


完成したアプリを見てみる

実際に2026年1月から社内で運用している画面がこちらです

主な機能

  1. ダッシュボード
    • 今日の提出状況が一目瞭然
    • 直近の日報がタイムライン表示
    • 「困りごと・課題あり」が右側に集約
    • 明日の優先タスクも全員分表示
  2. 日報作成画面
    • プロジェクト選択(複数可)
    • 今日やったこと(箇条書き)
    • 成果物(URL添付可)
    • 困りごと/詰まり
    • 明日の最優先3つ
    • 工数メモ(開発、打合せ、調査など)
    • AI活用欄(ツール名、プロンプト要点、効果)
  3. 検索・フィルタ機能
    • 日付、メンバー、プロジェクトで絞り込み
    • 全文検索(やったこと/困りごと/次アクション)
  4. 週次まとめ自動生成
    • 1週間分の日報から自動集計
    • メンバー別の達成/課題/来週の狙いを出力
  5. コメント機能
    • 日報にコメント、リアクション(いいね等)でフィードバック

使ってみて良かった点

  • 提出率が上がった: kintoneより入力が直感的で手軽
  • 情報共有がスムーズ: 検索性が格段に向上
  • 困りごとの早期発見: 赤枠表示で見逃さない
  • ナレッジが蓄積: AI活用欄が特に好評
  • 業務変化に即対応: 新しい項目の追加が簡単

kintoneと比較して特に優れている点

  • チャットで「この機能追加して」と指示するだけで即対応
  • 複雑な集計・レポート機能を自由に実装
  • UIを完全に自社の使い勝手に最適化
  • 管理画面での設定変更という手間が不要

コスト感:実際いくらかかった?

開発費用

  • Lovable Proプラン(開発時): 約$50(約7,500円)
    • 月200クレジットで開発期間中の1ヶ月分
    • 6時間の開発で試行錯誤を繰り返すため多めのクレジットが必要

運用費用

重要なポイント: 開発完了後は、必要なクレジット数を減らせます。

  • 運用時は月100クレジットに変更: 約$25(約3,750円/月)
    • 日常的な小修正やメンテナンスには十分
    • 大きな機能追加時のみ一時的に増やすことも可能

ダウングレードのコツ: 開発期間中は多めのクレジット(200〜)で試行錯誤し、安定稼働後は100クレジットに落とすことで、運用コストを約半分に削減できます。

従来の方法と比較

項目Lovable外注開発自社開発
初期費用約7,500円50万円〜人件費(数百万円)
開発期間6時間1〜2ヶ月2〜3ヶ月
運用費月3,750円保守費用(月数万円)人件費
カスタマイズ即対応追加費用時間次第

圧倒的にLovableが有利です。

年間コスト試算

  • 初期開発: 7,500円
  • 年間運用: 3,750円 × 12ヶ月 = 45,000円
  • 初年度合計: 約52,500円

従来の外注開発なら初期費用だけで50万円以上かかることを考えると、約10分の1のコストで業務アプリが手に入ります。


様々な業種での活用可能性

今回は「日報アプリ」を作りましたが、Lovableで作れるものは他にもたくさんあります。

業種別アプリ例

製造業向け

  1. 作業指示書アプリ
    • 紙の作業指示書をデジタル化
    • 写真添付、進捗更新、完了報告
  2. 在庫管理アプリ
    • 資材の入出庫記録
    • 発注点アラート
  3. 設備点検アプリ
    • 定期点検のチェックリスト
    • 異常発見時の報告機能

建設業向け

  1. 現場日報アプリ
    • 天候、作業内容、人員記録
    • 写真添付で現場状況共有
  2. 安全パトロールアプリ
    • チェックリスト、指摘事項記録
    • 是正完了の確認
  3. 工程管理アプリ
    • ガントチャート風の進捗管理
    • 遅延アラート

サービス業・小売業向け

  1. 顧客管理アプリ
    • 顧客情報、購入履歴
    • フォローアップ管理
  2. シフト管理アプリ
    • スタッフのシフト表作成
    • 希望休・勤務時間の管理
  3. 予約管理アプリ
    • 顧客からの予約受付
    • リマインダー自動送信

営業・コンサルティング向け

  1. 案件管理アプリ
    • 商談進捗、受注確度
    • タスク・ToDo管理
  2. 見積もり管理アプリ
    • 見積もり履歴、受注率分析
    • テンプレート管理
  3. タイムトラッキングアプリ
    • プロジェクト別工数記録
    • 請求書作成支援

教育・研修向け

  1. 学習進捗管理アプリ
    • 受講者の進捗状況
    • テスト結果記録
  2. 出席管理アプリ
    • QRコードでチェックイン
    • 出欠統計

重要なポイント

これらすべて、プログラミング知識なしで作れます。

必要なのは:

  • 「何を管理したいか」という業務理解
  • 「こういう機能が欲しい」というアイデア
  • それをAIに伝える日本語力

セキュリティについての補足

社内システムとして使う場合、「情報漏洩は大丈夫?」という心配があると思います。Lovableで作成したアプリは:

  • 社内のみでアクセス制限可能(IPアドレス制限、認証機能)
  • データは暗号化されて保存(Supabase使用時)
  • アクセスログの記録(誰がいつ見たか追跡可能)

もちろん、機密性の高い情報(個人情報、取引先情報など)を扱う場合は、追加のセキュリティ対策や専門家のチェックをおすすめしますが、日常的な業務管理レベルであれば十分に実用的です。


まとめ:AIが変える中小企業のDX

今回、kintoneからLovableに移行して実感したことがあります。

「ノーコードツールにも限界がある」

kintoneは優れたツールですが、業務が変化し続ける企業には、より高い柔軟性が必要でした。

そして、もう一つ重要なこと。

「既製品で妥協するか、高額なスクラッチ開発か、という二択はもう古い」

バイブコーディングという新しい選択肢によって、中小企業でも:

  • 自社の業務にピッタリ合ったシステムを
  • 短期間で
  • 低コストで
  • 自分たちで作れて
  • 業務変化にも即座に対応できる

時代になりました。

AIの力を借りれば、アイデアを持っている人なら誰でも、業務アプリを作れる時代です。

こんな方におすすめ

  • kintoneやSmartHRなどを使っているが、もっと柔軟にカスタマイズしたい
  • Excelやメールでの業務管理に限界を感じている
  • 外注費が高くて躊躇している
  • 既製品では自社の業務に合わない
  • DXを進めたいが何から手をつけていいか分からない
  • 業務内容が頻繁に変化する

次のステップ

もし「うちでも使えそう」と思われたなら、まずは無料プランで試してみることをおすすめします。

Lovable公式サイト: https://lovable.dev/


おわりに

「kintoneみたいなノーコードツールで十分でしょ」

以前の私もそう思っていました。実際、長年kintoneを活用してきましたし、それなりに便利でした。

でも、実際に自社専用のアプリを自分で作って使ってみると、既製ツールでは実現できなかった:

  • 業務変化への即座の対応
  • 「こうしたい」と思ったことの即実現
  • 検索性や使い勝手の完全な最適化
  • 新しい業務領域(AI活用)への柔軟な対応

これらがすべて実現でき、情報共有のスピード、ナレッジの蓄積、チームの一体感が明らかに変わりました。

kintoneでは「できるかな…」と調べて、場合によっては諦めていたことが、Lovableではチャットで指示するだけ。

そして何より、6時間で作れたという事実が、中小企業のDXの可能性を大きく広げてくれたと感じています。

「ノーコードツールで頑張っているが、もう少し自由に作りたい」 「既製品では物足りないけど、スクラッチ開発は高すぎる」

そんなジレンマを抱えている方は、バイブコーディングという新しい選択肢を試してみませんか?

思っているより、ずっと簡単です。


当社サイトでは他にもビジネスに役立つ情報を発信しています。ぜひ、他記事もチェックしてくださいね。

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貝出康

代表取締役

貝出康

1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。