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【2025年最新版】AIコードエディタ「Cursor」徹底解説|特徴・強み・料金・Copilot比較まで

田中健介

Webディレクター兼エンジニア

田中健介

Cursorとは?

Cursorは、VS CodeをベースにAI機能を深く統合した次世代のコードエディタ(IDE)です。AIによるコード補完やリファクタリング、チャットベースの開発支援、さらには自動コードレビューまでを一つの環境に集約しています。

最大の特徴は、Claude・GPT・Geminiなど複数の最新大規模言語モデル(LLM)を切り替えて利用できること、そしてPrivacy ModeやSOC 2 Type II認証による高いセキュリティです。これにより、機密コードを扱う中小企業や開発チームでも安心して導入できます。

Cursorの特徴と機能一覧

VS Codeベースで移行がスムーズ

CursorはVS Codeのフォークとして開発されており、UIやショートカット、拡張機能の互換性が非常に高いです。既存のVS Code環境から設定や拡張をワンクリックで移行できるため、開発者が新しいIDEに慣れる負担を最小限に抑えられます。

強力なAIコード補完「Tab機能」

通常の自動補完を超えて、複数行のコードや関数全体を提案します。CRUD処理やテストコードの自動生成、同じ構造を持つコードの横展開など、開発効率を大幅に高めます。

自然言語で編集「Ctrl+K」

コードの一部を選択し「◯◯に書き換えて」と指示すると、その場でAIが差分を生成して適用します。命名規則の統一や例外処理の追加など、細かな修正やリファクタリングにも有効です。

Chat機能と@参照

コードの特定部分を@File/@Symbolで指定して質問でき、@Webでインターネットの最新情報、@Docsでライブラリ公式ドキュメントを参照できます。これにより、仕様調査や実装意図の確認がスムーズになります。

AgentとBackground Agent

Agentはチャットから直接コード編集を行う機能で、Background Agentはリモート環境で非同期タスクを実行します。長時間かかる大規模リファクタリングやテスト生成をバックグラウンドで進められます。

Max Mode(長文コンテキスト)

通常は128kトークンのコンテキストを利用できますが、Max Modeを使うことでさらに大規模なリポジトリや長大ファイルも処理可能になります。モノレポの全体改修や影響範囲調査に有効です。

Bugbot(AIコードレビュー)

GitHub連携でプルリクエスト(PR)のバグやセキュリティリスクを自動検出します。そのままワンクリックで修正依頼を出すこともでき、レビューの効率と精度を高めます。

Cursorの強み

  1. Claude、GPT、Geminiなど複数の最新モデルを切り替えて利用可能
  2. VS Codeユーザーが即移行できる操作感と拡張互換性
  3. SOC 2 Type II認証とPrivacy Modeによる高いセキュリティ
  4. コード補完・編集・レビューをワンストップで実行可能
  5. 個人からエンタープライズまで明確な料金体系

Cursorの料金プラン(2025年8月時点)

個人向けプラン

プラン月額料金主な特徴
Hobby無料試用向け。AgentやTab機能に制限あり
Pro$20Tab無制限、Agentを中程度利用可能
Pro+$60Agent多用ユーザー向け
Ultra$200大規模タスクを頻繁に行うパワーユーザー向け

チーム向けプラン

プラン月額料金主な特徴
Teams$40/人Privacy Mode強制、管理ダッシュボード、SSO対応、月500エージェントリクエスト
EnterpriseカスタムSCIM、優先サポート、使用枠拡張など組織向けカスタマイズ

※Bugbotは別料金で$40/月(個人・Teams同額)

GitHub Copilotとの比較

項目CursorGitHub Copilot
IDEVS Codeフォーク(専用アプリ)VS CodeやVisual Studioなどの拡張
モデル選択Claude / GPT / Geminiなど複数GPT系が中心(プレミアム枠あり)
コード補完高精度Tab機能、自然言語編集Copilot Chat、インライン補完
セキュリティSOC 2、Privacy Mode強制可GitHub/Microsoft基準
料金$20〜200/月(Teams $40/人)Pro $10/月、Business $19/人

中小企業での活用シナリオ

  1. レガシーコードの大規模リファクタリング
    Max ModeとAgentを組み合わせてコードの横断的変換、影響範囲調査、テスト自動生成まで行うことで工数削減が可能です。
  2. コードレビューの自動化
    Bugbotを導入し、PRのバグ検知と修正提案を自動化することで、ヒューマンレビューの負担を減らします。
  3. ドキュメント作成の効率化
    @Webと@Docsを活用して、最新仕様とコードを同時参照しながらREADMEやAPIガイドを生成します。

セキュリティとプライバシー

Cursorはセキュリティ面でも強みがあります。
SOC 2 Type II認証を取得しており、Privacy Modeではコードが保存・学習されない設定が可能です。個人利用でも有効化でき、TeamsやEnterpriseプランでは組織単位で強制設定が可能です。さらにAWS基盤を利用し、東京リージョンにも対応しています。

導入ステップ

  1. Cursorをインストールし、VS Codeの設定や拡張をインポート
  2. Privacy Modeを有効化(Teamsでは強制設定も可能)
  3. GitHub連携でリポジトリをインデックス化(必要に応じて無効化も可能)
  4. 使用するAIモデルとMax Mode利用方針を決定
  5. AgentやBackground Agentは上限設定を行い段階的に導入
  6. Bugbotをステージング環境から試験導入

まとめ

CursorはVS Codeユーザーがほぼそのままの操作感でAI開発環境へ移行できる点が大きな魅力です。複数モデルの切り替え、強力なコード補完、チャット編集、コードレビューまでを統合し、しかも高いセキュリティを備えています。中小企業においても、開発速度と品質を同時に向上させる実用的な選択肢となるでしょう。

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田中健介

Webディレクター兼エンジニア

田中健介

2023年に株式会社カンマンへ入社。
フロントエンジニアとしてサイト構築に携わった後、Webディレクターとして様々な案件に携わる。
また、専門学校の非常勤講師としても活動。