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Claude Coworkに「プロジェクト機能」が追加された。これ、地味にヤバいやつです

貝出康

代表取締役

貝出康

Claude Cowork × Projects - AIが同僚になる日

「AIって、結局その場限りの会話でしょ?」

私、ずっとこう思ってたんですよ。ChatGPTが出て、Claudeが出て、たしかに便利にはなった。でも毎回「さっきの続きなんだけど……」って説明し直すあの手間。あれ、地味にストレスじゃないですか。

で、2026年1月にAnthropicが「Cowork」を発表したとき、「おっ」と思った。Claude Codeの力をデスクトップ作業に持ち込むっていうコンセプト。エンジニアじゃない人でもAIエージェントを使えるようにする、と。

ただ、正直なところ最初は「ふーん、便利そうだけど、結局チャットの延長でしょ?」くらいの感覚でした。

でも今回追加された「プロジェクト機能」。これが、そのモヤモヤを一気に解決するやつだったんです。

そもそもClaude Coworkって何なの?

まず前提を整理させてください。

Claude Coworkは、2026年1月12日にAnthropicがリサーチプレビューとして公開した機能です。ざっくり言うと、Claude Codeのエージェント機能を、非エンジニアでも使えるようにしたもの

Claude Codeって、ターミナルで動くCLIツールなんですよね。エンジニアにとっては最高なんですが、「ターミナル? 何それ怖い」って人には無縁の世界だった。

Coworkはそれをデスクトップアプリ(Claude Desktop)に統合して、ターミナルを開かずに使えるようにした。これがまず大きい。

Coworkの基本スペック

  • Claude Desktopアプリ内で動作(macOS・Windows対応)
  • ローカルのファイルを直接操作できる(読み取り・書き込み・削除)
  • マルチステップのタスクを自律的に実行
  • プラグイン・スキル・コネクタで拡張可能
  • スケジュールタスクで定期実行もできる

VentureBeatの記事によると、Anthropicは「Claude Codeがプログラミングを変革した。次はCoworkがエンタープライズ全体を変える」と明言しています。

で、ここに「プロジェクト機能」が加わったわけです。

プロジェクト機能で何が変わるのか

「毎回リセット問題」の終焉

これまでのCoworkは、基本的にタスク単位の操作でした。「このファイルを分析して」「この表を整理して」みたいな単発の依頼を処理する。

でも現実の仕事って、単発じゃないですよね。

たとえば「新サービスのLP制作」というプロジェクトがあったとする。これには、

  • ターゲットリサーチ
  • 競合分析
  • コピーライティング
  • デザインブリーフ作成
  • レビュー・修正

……と、何日にもわたる複数のタスクが含まれる。

今までは、タスクのたびに「このプロジェクトはこういう背景で、前回はここまで進んで……」と説明し直す必要があった。

プロジェクト機能は、この問題を根本から解決する

プロジェクト=「文脈を持ったワークスペース」

プロジェクト機能の本質は、関連するタスクを1つのワークスペースにまとめ、ファイル・指示・メモリを永続化できることです。

Anthropicの公式ヘルプセンターの説明によると、プロジェクトには以下の要素が紐づきます。

  • ファイル: ローカルフォルダと連携。プロジェクト内でClaudeが読み書きできる
  • コンテキスト: プロジェクト固有の指示や前提条件
  • インストラクション: 「このプロジェクトではこういうトーンで書いて」みたいなルール設定
  • メモリ: プロジェクト内のタスク間で記憶が引き継がれる

つまり、一度セットアップすれば、次にそのプロジェクトを開いたとき、Claudeは前回の文脈を覚えている。これがデカい。

具体的にどう使うのか

セットアップは驚くほど簡単

プロジェクトの作り方は2パターンあります。

  1. 既存フォルダからインポート: ローカルにあるフォルダをワンクリックでプロジェクト化
  2. 新規作成: ゼロからプロジェクトを立ち上げる

既存のプロジェクトフォルダがある人は、そのままインポートするだけ。Claude Desktopの「Work in a Folder」チェックボックスをクリックして、フォルダを選択する。権限の確認ダイアログが出るので、読み取り・編集・削除の権限を設定。これだけです。

フォルダインストラクション

プロジェクトフォルダ内に指示ファイルを置くことで、プロジェクト固有のルールをClaudeに伝えることができます。

たとえば、

  • 「このプロジェクトではですます調で書いてください」
  • 「出力はすべてMarkdown形式で」
  • 「引用は必ずURLを付けて」

みたいなルールを一度設定すれば、プロジェクト内のすべてのタスクに自動適用される。

これ、実務で使うとめちゃくちゃ便利なんですよ。毎回プロンプトに「ですます調で……」って書く必要がなくなる。

メモリ機能

プロジェクト内のメモリは、そのプロジェクトにスコープされているのがポイントです。

つまり、プロジェクトAで学んだことはプロジェクトBには持ち越されない。これ、一見不便に思えるかもしれないけど、実はすごく合理的なんです。

たとえば、クライアントAのプロジェクトで「ですます調」、クライアントBのプロジェクトで「だ・である調」を使っている場合、メモリが混ざったら大変でしょう。スコープが分かれているから、文脈が汚染されない。

スケジュールタスクとの連携

プロジェクト機能とスケジュールタスクを組み合わせると、定期的な作業の自動化が実現します。

たとえば、

  • 毎週月曜に競合サイトの変更点をチェックしてレポート作成
  • 毎日朝9時にプロジェクトの進捗サマリーを生成
  • 月末に経費データを集計してレポート化

こういったルーティンワークを、プロジェクトの文脈を保ったまま自動実行できる。

なぜこれが「地味にヤバい」のか

理由1:AIが「記憶を持つ同僚」になる

これまでのAIは、言ってみれば「毎朝記憶をリセットされる新人バイト」でした。どんなに優秀でも、毎回説明し直さなきゃいけない。

プロジェクト機能によって、AIがプロジェクトの文脈を持ち続ける同僚になる。これは体験として全然違うんです。

「あのレポートの続きやって」で通じる。「前回のフィードバック踏まえて修正して」が機能する。

これ、人間の同僚と働いてるのとかなり近い感覚になります。

理由2:非エンジニアの業務効率が劇的に上がる

CybersecurityNewsの記事によると、Anthropicはプロジェクト機能を「ドラフトや提案を超えて、実際に完成した成果物を届ける」ことを目指して設計したと報じています。

つまり、マーケター、営業、人事、経理……あらゆる職種の人が、自分の業務プロジェクトをAIと一緒に進められるようになる。

たとえばマーケティング担当者なら、

  • プロジェクト「Q2キャンペーン」を作成
  • 市場調査 → コンテンツ企画 → コピー作成 → レビュー

この一連の流れを、同じプロジェクト内でClaudeと進められる。途中で「先週のリサーチ結果を踏まえて」と言えば、Claudeはちゃんとそれを参照してくれる。

理由3:エンタープライズでの活用が現実的になる

CNBCの報道によると、AnthropicはCoworkのエンタープライズ向け機能を大幅に拡充しています。

  • 組織内のプライベートプラグインマーケットプレイス
  • Google Drive、Gmail、DocuSignなどとの連携
  • HR、デザイン、エンジニアリング、財務分析など業種別テンプレート

プロジェクト機能と組み合わせることで、チーム単位・部署単位での業務自動化が現実的になる。これはもう「便利ツール」じゃなくて、業務インフラのレベルです。

Dispatchとの組み合わせが未来すぎる

2026年3月にリサーチプレビューとして公開された「Dispatch」機能。これ、スマホからCoworkのセッションをリモート操作できるやつです。

プロジェクト機能 × Dispatch の組み合わせを想像してみてください。

  • 外出先から「あのプロジェクトの資料、最新版にアップデートしておいて」
  • 移動中に「競合分析レポート、先週のデータで更新して」

スマホからメッセージを送るだけで、デスクトップのCoworkがプロジェクトの文脈を理解した上で作業してくれる

AQUAテックブログでも詳しく解説されていますが、Dispatchは単なるリモート操作ではなく、プロジェクトの文脈が保たれたまま非同期でAIに指示を出せるという点が革新的なんです。

これ、もはやSFの世界で見た「AIアシスタント」そのものじゃないですか。

他のAIツールとの比較

「でも、プロジェクト管理ならNotionAIとかCopilotとかあるじゃん」

はい、その通り。でもCoworkのプロジェクト機能は、決定的に違うポイントがあります。

ローカルファースト

Coworkのプロジェクトはローカルフォルダに紐づく。ファイルはあなたのPC上にある。クラウドに全部アップロードする必要がない。

これ、機密情報を扱う企業にとってはめちゃくちゃ重要です。「社外秘のデータをクラウドAIに渡すのは……」という懸念を、ローカル実行で解消できる。

エージェント型の実行能力

NotionAIやCopilotが「提案する」「ドラフトを書く」レベルなのに対し、Coworkは実際にファイルを作成・編集・削除できる。つまり、「分析して結果をExcelにまとめておいて」と言えば、本当にExcelファイルが出来上がる。

Tom’s Guideのレビューでも「チャットボットというより同僚のように感じる」と評されています。

プラグインによる無限の拡張性

2026年1月30日に追加されたプラグイン機能と、プロジェクト機能の組み合わせ。これがまた強い。

プロジェクトごとに使うプラグインを設定できるので、

  • 営業プロジェクト → CRM連携プラグイン
  • マーケティングプロジェクト → SEO分析プラグイン
  • 経理プロジェクト → 会計ソフト連携プラグイン

みたいに、プロジェクトの用途に合わせてAIの能力をカスタマイズできる。

カンマンとしてどう見ているか

私たち株式会社カンマンは、Webマーケティングとクライアント支援を専門としています。で、この分野において、Coworkのプロジェクト機能はかなりインパクトがあると見ています。

クライアントワークとの相性が抜群

たとえば、クライアントAのWeb改善プロジェクトを進めるとき。

  • プロジェクト「クライアントA_Web改善」を作成
  • サイト分析 → 改善提案 → コンテンツ制作 → レポーティング

この一連の流れで、Claudeがクライアントの情報・過去の分析結果・ブランドガイドラインを記憶してくれる。担当者が変わっても、プロジェクトの文脈が引き継がれる。

中小企業のリソース不足を補える

中小企業って、マーケティング担当が1人とか、そもそも兼任とか、リソースが限られてることが多いんですよね。

プロジェクト機能を使えば、1人のマーケターが複数のプロジェクトをAIと協業で回せる。しかもプロジェクトごとに文脈が保たれるから、プロジェクト間で混乱しない。

これ、中小企業のマーケティング支援をしているカンマンとしては、クライアントに自信を持っておすすめできるツールになりつつあります。

AI活用支援の新しい形

カンマンでは、クライアントのAI活用支援も行っています。で、Coworkのプロジェクト機能は、「AIを業務に組み込む」ための最も現実的なステップの1つだと考えています。

なぜかというと、

  1. 学習コストが低い: ターミナル不要、GUIで操作できる
  2. 段階的に導入できる: まず1つのプロジェクトから試して、うまくいったら横展開
  3. 効果が見えやすい: プロジェクト単位で成果を測定しやすい

「AI導入したいけど、何から始めればいいかわからない」というクライアントに対して、「まずCoworkでプロジェクト1つ作ってみましょう」と提案できる。この具体性が強い。

注意点:ここは気をつけたい

もちろん、万能ではありません。いくつか注意点も挙げておきます。

メモリはプロジェクト内に限定される

プロジェクト間でメモリが共有されないのは、先述の通りメリットでもありますが、「全社的なナレッジをAIに持たせたい」という場合には制約になります。

セッションの共有ができない

現時点では、Coworkのセッションを他のメンバーと共有することはできません。チームでの協業という点では、まだ発展途上です。

ローカル実行前提

Coworkはデスクトップアプリで動くため、PCが起動している必要があります。Dispatch機能である程度カバーできますが、完全なクラウドネイティブではない点は留意が必要です。

料金

CoworkはClaude Pro(月額20ドル)またはMaxプランで利用できます。プロジェクト機能を本格的に使うなら、Maxプラン(月額100ドル〜)のほうがトークン上限的に安心です。

これからどうなるのか

私の予測を少し書きます。

チーム向けプロジェクト共有

現時点で共有ができないのは、おそらく早期に改善されるでしょう。チームでプロジェクトを共有し、複数人でAIと協業できるようになれば、プロジェクト管理ツール(Asana、Notion、Jiraなど)と真正面から競合する存在になります。

プロジェクトテンプレートの充実

エンタープライズ向けに業種別テンプレートが提供され始めていますが、これがさらに拡充されるはず。「採用プロジェクトテンプレート」「LP制作テンプレート」「四半期レポートテンプレート」など、プロジェクトの型が増えれば増えるほど、導入のハードルが下がります。

Microsoft 365との本格統合

VentureBeatの報道によると、MicrosoftがAnthropicと提携して「Copilot Cowork」を発表しています。M365アプリ全体でClaudeのエージェント機能が使えるようになれば、Word・Excel・PowerPointでの作業が根本的に変わる可能性があります。

まとめ:「プロジェクト」という単位でAIと働く時代

Claude Coworkのプロジェクト機能は、一見地味なアップデートに見えるかもしれません。

でも、本質は「AIとの協業の単位が、チャットからプロジェクトに変わった」ということなんです。

チャットベースの対話は「1回のやりとり」が単位。プロジェクトベースの協業は「仕事の一連の流れ」が単位。

この違いは、体験してみると想像以上に大きいです。

「AIは便利だけど、結局自分で全部管理しなきゃいけないでしょ」と思っている方。ぜひ一度、Coworkでプロジェクトを作ってみてください。

ファイルも、文脈も、記憶も、全部Claudeが持ってくれる。あなたは「次に何をやるか」だけ考えればいい。

それって、優秀な同僚と働いてるのと同じじゃないですか。

私はこれ、2026年のAI活用における最も実用的なアップデートの1つだと思っています。

やってみてください。きっと「戻れなくなる」から。


株式会社カンマン|カンマンの貝出
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貝出康

代表取締役

貝出康

1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。