スマホからAIにコードを書かせる時代が来た——Claude Code Channelsという衝撃
公開日:2026年03月23日

代表取締役
貝出康

「外出先から、スマホでAIに指示を出して、コードを書かせる」
これ、SF映画の話じゃないんです。2026年3月20日、Anthropicが発表した「Claude Code Channels」で、まさにこれが現実になりました。
私がこの機能を知ったとき、正直なところ「え、そんなことできるの?」と声が出ました。TelegramやDiscordといった、普段使っているメッセージアプリから、自分のパソコンで動いているClaude Codeに直接指示を出せる。しかも、Claudeがコードを書いて、テストを走らせて、結果をメッセージで返してくれる。
開発者の働き方が、根本から変わるかもしれません。
私なりに調べて、実際に触ってみて感じたことを、できるだけ分かりやすくお伝えさせていただきます。
そもそもClaude Code Channelsって何なのか
まず基本から整理させてください。
Claude Code Channelsは、Anthropicが提供するCLIツール「Claude Code」の新機能です。現在はリサーチプレビュー(研究段階の先行公開)として提供されています。
一言で言うと、メッセージアプリとClaude Codeをつなぐ橋です。
具体的には、こういう仕組みになっています。
- 自分のPCでClaude Codeを
--channelsフラグ付きで起動する - TelegramやDiscordのボットが、そのセッションに接続される
- スマホからボットにメッセージを送ると、Claude Codeに届く
- Claudeが作業して、結果をメッセージで返してくれる
技術的には、Anthropicが2024年に発表したMCP(Model Context Protocol)という標準規格がベースになっています。MCPは「AIのためのUSB-C」とも呼ばれていて、AIモデルが外部のデータやツールと接続するための共通規格です。Channelsはこの仕組みを活用して、外部のメッセージングプラットフォームからのイベントをClaude Codeのセッションに「プッシュ」します。
なぜこれがそんなに重要なのか
「別にスマホからコード書かなくてもよくない?」
そう思われるかもしれません。私も最初はそう思いました。でも、実際に使ってみると、想像以上に便利なんです。
1. 移動中の「あ、あれやっておきたい」が解決する
電車の中で「あのバグ、修正しておきたいな」と思ったこと、ありませんか? 今までは帰宅してPCを開くまで待つしかなかった。でもChannelsがあれば、TelegramでClaudeに「あのエラーハンドリング修正しておいて」と送るだけでいい。
2. CI/CDの結果をリアルタイムで受け取れる
テストが失敗した、デプロイが完了した——こうした通知をClaudeが受け取って、自動で対応してくれます。例えば、テストが落ちたらClaudeが原因を調べて修正案を提示する、なんてことが可能になります。
3. 「ちょっとした確認」のためにPCを開かなくていい
「あのファイルの中身どうなってたっけ?」「このディレクトリの構成見せて」——こういう軽い確認作業、わざわざPCを立ち上げるほどでもないですよね。Channelsなら、スマホからサクッと聞けます。
VentureBeatの報道では、Claude Code Channelsを「OpenClawキラー」と表現しています。OpenClawはオープンソースのリモート開発ツールですが、Channelsはそれに匹敵する——あるいはそれ以上の機能を、Anthropicの公式機能として提供しているわけです。
実際のセットアップ方法——思ったより簡単だった
「難しそう」と思われるかもしれませんが、実はかなりシンプルです。Telegramの場合、たった6ステップで完了します。
ステップ1:Telegramボットを作る
TelegramでBotFather(@BotFather)に話しかけて、/newbotと送ります。ボットの名前とユーザー名を設定すると、トークンが発行されます。これをコピーしておきます。
ステップ2:プラグインをインストール
Claude Codeで以下のコマンドを実行します。
/plugin install telegram@claude-plugins-official
ステップ3:トークンを設定
/telegram:configure <コピーしたトークン>
ステップ4:Channelsを有効にして再起動
claude --channels plugin:telegram@claude-plugins-official
ステップ5:ペアリング
Telegramでボットにメッセージを送ると、ペアリングコードが返ってきます。Claude Code側で以下を実行します。
/telegram:access pair <コード>
ステップ6:アクセス制限をかける
/telegram:access policy allowlist
これで完了です。自分だけがボットに指示を出せる状態になります。
Discordの場合も基本的な流れは同じです。Discord Developer Portalでボットを作成し、Message Content Intentを有効にして、サーバーに招待するという追加手順がありますが、難しくはありません。
セキュリティ面——ここが一番気になるところ
正直に申し上げると、「スマホからPCのClaude Codeを操作する」と聞いて、セキュリティが心配になる方は多いと思います。私もそうでした。
ただ、Anthropicはここをかなり慎重に設計しているようです。
送信者のホワイトリスト制御
承認されたチャンネルプラグインはすべて、送信者のアローリスト(許可リスト)を管理しています。自分が追加したIDからのメッセージだけが受け付けられ、それ以外は無視されます。
ペアリングによる認証
最初の接続時にペアリングコードを使った認証が必要です。TelegramやDiscordからメッセージを送ると、ボットがペアリングコードを返し、それをClaude Code側で承認して初めてアクセスが許可されます。
セッション単位の制御
--channelsフラグで起動するたびに、どのチャンネルサーバーを有効にするか選べます。.mcp.jsonに登録されているだけではメッセージはプッシュされません。明示的に--channelsで指定する必要があります。
エンタープライズ向けの管理機能
Team・Enterpriseプランでは、管理者がchannelsEnabled設定で組織全体のチャンネル利用を制御できます。デフォルトでは無効になっていて、管理者が明示的に有効にする必要があります。
ファイルは外部に出ない
ここが特に重要なポイントです。Remote Control機能と同様に、ファイルやMCPサーバーの情報はローカルマシンから出ません。暗号化されたブリッジを通じてやり取りされるのは、チャットメッセージとツールの実行結果だけです。
よくある誤解を解いておきたい
「常時起動してないとダメなの?」
はい、現時点ではClaude Codeのセッションが開いている間だけメッセージを受け取れます。ただし、バックグラウンドプロセスや永続的なターミナルセッションで起動しておけば、常時稼働は可能です。
「スマホアプリが必要?」
専用のスマホアプリは不要です。すでにお使いのTelegramやDiscordアプリがそのまま使えます。これは大きなメリットだと感じています。
「APIキーで接続できる?」
現時点では、claude.aiアカウントでのログインが必要です。Console(API Key)での認証には対応していません。また、Claude Code v2.1.80以上と、Bunランタイムのインストールが前提条件です。
「カスタムチャンネルは作れる?」
はい。Anthropicはチャンネルの自作もサポートしています。ただしリサーチプレビュー期間中は、--channelsフラグにはAnthropicが管理するアローリストに含まれるプラグインしか指定できません。開発中のカスタムチャンネルをテストするには、--dangerously-load-development-channelsフラグを使います。
Remote Controlとの違い
Anthropicは2026年2月にも「Remote Control」という類似の機能をリリースしています。混同しやすいので、違いを整理させていただきます。
| 項目 | Remote Control | Channels |
|---|---|---|
| 接続先 | Claude公式モバイルアプリ / Web | Telegram / Discord / カスタム |
| 仕組み | セッションを丸ごとリモート操作 | イベントをプッシュしてClaude に反応させる |
| 対象ユーザー | Max / Pro加入者 | claude.aiアカウント保有者 |
| 特徴 | フルコントロール | 軽量・双方向チャット |
Remote Controlが「PCのリモートデスクトップ」だとすると、Channelsは「チャットで指示を出すアシスタント」に近いイメージです。用途によって使い分けるのがよさそうです。
カンマンとして感じる可能性——中小企業のDXが加速する
私たち株式会社カンマンは、Webマーケティングとテクノロジーの力で中小企業の成長を支援させていただいています。その立場から申し上げると、Claude Code Channelsには大きな可能性を感じています。
開発現場の機動力が上がる
少人数のチームでは、一人の開発者が複数のプロジェクトを掛け持ちすることが珍しくありません。移動中やミーティングの合間に、Telegramからサッとコードの確認や軽微な修正を指示できる。これは時間の使い方を根本的に変えてくれます。
非エンジニアとの連携が楽になる
例えば、Discordのチャンネルで「この機能の進捗どうなってる?」と聞けば、Claudeがコードベースを確認して答えてくれる。エンジニアでなくても、プロジェクトの状況を把握しやすくなります。
AI活用のハードルが下がる
コマンドラインが苦手な方でも、TelegramやDiscordなら使い慣れているはず。Claude Code Channelsは、普段使いのメッセージアプリをAIとの接点にしてくれます。これはAI活用の民主化と言えるかもしれません。
私たちカンマンでも、この機能をどう活用できるか、いろいろと検証を始めているところです。
これからの展望
Channelsはまだリサーチプレビュー段階です。つまり、これからもっと進化する可能性があります。
現時点で対応しているのはTelegramとDiscord、そしてテスト用のfakechatだけですが、MCP標準に基づいているので、原理的にはどんなメッセージングプラットフォームにも対応できます。Slack、LINE、WhatsApp——対応プラットフォームが増えれば、さらに使い勝手が向上するでしょう。
また、スケジュールタスク(定期実行)機能との組み合わせも期待できます。「毎朝9時にテストを走らせて、結果をTelegramに送る」といった自動化が、より簡単に実現できるようになるかもしれません。
まとめ——まずは触ってみてほしい
Claude Code Channelsは、AIコーディングアシスタントの概念を拡張するものだと私は感じています。
PCの前に座っているときだけの相棒ではなく、いつでもどこでも連絡が取れるパートナーになる。それが、Channelsが実現しようとしている世界です。
セットアップは数分で終わります。Telegramをお使いの方なら、まずは試してみてください。fakechatデモを使えば、外部サービスの設定なしでローカルだけで体験することも可能です。
AIとの付き合い方が、また一歩変わります。
私たちカンマンも、この新しい技術を活用しながら、皆さまの事業成長に貢献できるよう、引き続き研究と実践を重ねてまいります。
参考情報: – Anthropic公式ドキュメント「Push events into a running session with channels」 – VentureBeat「Anthropic just shipped an OpenClaw killer called Claude Code Channels」 – Claude Code Telegram Plugin(GitHub: anthropics/claude-plugins-official) – AIBase「Carry Claude Code in Your Pocket: Anthropic Launches Channels」
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代表取締役
貝出康
1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。









