トップページ / コラム / 【徳島県の中小企業必見】紙業務からの脱却!今すぐ始められるAI活用DX実践ガイド

【徳島県の中小企業必見】紙業務からの脱却!今すぐ始められるAI活用DX実践ガイド

北村

アナリスト兼エンジニア

北村

徳島県内の中小企業を取り巻く環境は、年々厳しさを増しています。労働力不足、経営者の高齢化、事業承継問題、そして激化する競争環境―これらの課題に加え、コロナ禍を経て「デジタル化」の波が急速に押し寄せる中、多くの企業が変革を迫られています。

帝国データバンクの調査によれば、四国地区企業の50.8%が正社員不足を感じており、これは過去3番目の高水準です。このような状況下で「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、「うちのような小さな会社には関係ない」「難しそうでコストもかかりそう」と敬遠されているのではないでしょうか?

引用元:国データバンク 人手不足に対する四国地区企業の動向調査(2024年10月)
https://www.tdb.co.jp/resource/files/assets/d4b8e8ee91d1489c9a2abd23a4bb5219/5c56f99975a845b7a9657012f127ffec/20241127_四国地区%20人手不足に対する企業の動向調査(2024年10月).pdf

実は、DXは大企業だけのものではありません。むしろ、人材不足に直面している中小企業こそ、AIやデジタル技術の力を借りて、業務効率化と競争力強化を図るべき時なのです。

紙業務が引き起こす「隠れたコスト」の実態

「これまでも紙でやってきたし、特に問題はない」と思われるかもしれません。しかし、紙ベースの業務には、表面化しにくい「隠れたコスト」が存在します。

あなたの会社に存在する紙ベース業務の例

  1. 請求書関連業務:請求書の作成、印刷、郵送、内容確認、システムへの手入力、ファイリングと保管
  2. FAXでの受発注処理:FAXで注文書を受信し、目視確認し、システムへ手入力する作業
  3. 文書管理・ファイリング:契約書、報告書などを紙で保管し、必要時に探し出す作業
  4. 経費精算:紙の領収書を基に内容確認し、経理システムへ手入力する作業
  5. 人事・労務関連書類:採用書類、勤怠管理表、休暇申請書などを紙で処理・保管

紙業務がもたらす本当のコスト

  • 時間的損失:書類検索、データ入力、印刷・押印・ファイリングに費やす時間
  • 直接的な経済的コスト:紙、インク、プリンター維持費、保管スペースの賃料
  • ヒューマンエラーのリスク:手作業による入力ミスや転記ミス
  • データ活用の機会損失:紙の情報は分析しづらく、経営判断に活かせない
  • 事業継続リスク:災害時の書類紛失や、テレワーク時のアクセス不能

なぜ「今」DXに取り組むべきなのか?

「DX」という言葉は難しく聞こえるかもしれませんが、本質は「デジタル技術を活用して、業務やビジネスの在り方を変革し、競争力を高めること」です。

  • 人手不足への対応:AIやデジタル技術で業務を効率化し、人的リソースを有効活用
  • 競争力の維持・向上:周囲の企業もデジタル化を進める中、遅れをとらないために
  • 顧客ニーズの変化:若い世代を中心に、デジタルでのスムーズな対応を期待する傾向
  • 緊急事態への備え:テレワーク環境での業務継続を可能にする
  • 法制度の変化:電子帳簿保存法改正やインボイス制度など、法対応としても必要

AIが解決する!3つの身近な自動化ツール

身近なAI技術を活用することで、紙ベースの業務を効率化できます。特に中小企業の事務作業改善に役立つ、比較的取り組みやすい3つのAIツールを紹介します。

1. AI-OCR:紙やFAXをデータに変える魔法

AIが解決する悩み:FAX注文書や紙の請求書のデータ入力、入力ミス

簡単な説明:AI-OCRは、紙の書類やFAXに書かれた文字を、AIが賢く読み取り、パソコンで扱えるテキストデータに変換する技術です。従来のOCR技術と比べて、さまざまなフォーマットや手書き文字も高精度で認識できます。

導入効果:データ入力時間の大幅削減(例:1件15分→1分)、入力ミスの削減、処理スピードの向上

2. RPA:単調なパソコン作業を自動化するロボット

AIが解決する悩み:繰り返しのデータ入力、コピー&ペースト作業、単調作業でのミス

簡単な説明:RPAは、人間がパソコンで行う繰り返し作業を、ソフトウェアの「ロボット」に記憶させ、自動で実行させる技術です。24時間365日、正確に作業をこなします。

導入効果:定型業務の完全自動化、人為的ミスの排除、従業員の負担軽減

3. AIチャットボット:問い合わせ対応を自動化する窓口

AIが解決する悩み:同じ質問への回答業務、営業時間外の対応、問い合わせ人員の確保

簡単な説明:AIチャットボットは、ウェブサイトやLINEなどで、顧客や社員からのよくある質問に自動で回答するプログラムです。24時間対応可能です。

導入効果:問い合わせ対応の自動化、24時間対応による顧客満足度向上、スタッフの負担軽減

実践!低コストで始めるDX

「DXは高額なIT投資」というイメージがありますが、低コストで始められる方法があります。

クラウドサービスのメリット

  • 初期投資が少ない:高額なサーバー購入やライセンス一括購入が不要
  • 場所を選ばないアクセス:社外や自宅からでも情報にアクセス可能
  • 運用が簡単:IT担当者がいなくても運用しやすい

おすすめクラウドサービス例

基本的な業務効率化ツール:ビジネスチャット(Chatwork等)、Web会議(Zoom等)、クラウドストレージ(Google Workspace等)

経理・請求書関連:クラウド会計(freee等)、請求書自動化(Misoca等)、経費精算(楽楽精算等)

AI-OCR・RPA関連:AI-OCR(スキャンしたい等)、RPA(UiPath等)、チャットボット(BotPresso等)

徳島県内中小企業が活用できる公的支援制度

国の支援制度:IT導入補助金(最大3/4補助、上限450万円)、みらデジ(中小企業庁のデジタル化支援ポータル)

徳島県独自の支援制度

  • とくしまDX推進センター:徳島県内中小企業のDXに関する総合相談窓口(連絡先:088-654-0102)
  • 各種補助金:生産性向上投資促進事業費補助金(150万~1,000万円)、DX導入支援事業費補助金(上限100万円)など

引用元:生産性向上投資促進事業費補助金
https://www.pref.tokushima.lg.jp/jigyoshanokata/sangyo/shokogyo/7243722/

引用元:DX導入支援事業費補助金
https://www.our-think.or.jp/323594/

徳島県内中小企業のDX成功事例

事例1:食品卸売業A社(従業員30名)

課題:FAXでの受注が全体の60%を占め、手作業での入力に時間がかかり、ミスも発生

導入したソリューション:AI-OCR + RPAの組み合わせ

効果:受注処理時間75%削減、残業時間75%削減、入力ミスがほぼゼロに

事例2:小売業B社(従業員15名)

課題:店舗での接客に人手を取られる中、電話問い合わせ対応が負担

導入したソリューション:AIチャットボット(LINE連携)

効果:電話問い合わせ67%削減、営業時間外対応可能に、接客に集中できる環境の実現

事例3:製造業C社(従業員45名)

課題:毎月約200枚の請求書処理に時間がかかり、経理担当者の負担大

導入したソリューション:クラウド会計 + AI-OCR連携

効果:請求書処理時間80%削減、月次決算の早期化(10日→5日)

DX推進成功のための5つのポイント

1. 経営者自身の積極的な関与

DX推進は単なる「IT導入」ではなく、業務やビジネスモデル全体の変革です。経営者自身が主体的に取り組む姿勢を示すことが社内の意識改革につながります。

2. 小さく始めて成功体験を積み重ねる

一気に全社的な変革ではなく、手作業に時間がかかっている業務や、ミスが発生しやすい業務など、分かりやすい課題から取り組みましょう。

3. 現場の声を聞き、全員参加で進める

実際に業務を担当している現場の社員の「困りごと」を解決する視点で進めることが重要です。トップダウンだけでなく、ボトムアップの視点も取り入れましょう。

4. 外部の知見やサポートを積極的に活用する

「とくしまDX推進センター」などの公的支援機関や専門家の知見を活用しましょう。初めてのDX推進では、伴走支援が重要です。

5. 継続的な改善と学習の姿勢を持つ

DXは一度のシステム導入で終わりではなく、継続的に改善を重ねていくプロセスです。効果測定と改善のPDCAサイクルを回しましょう。

DX推進の5ステップ

ステップ1:課題と目標の明確化
自社の業務における課題を洗い出し、DX推進の目標(KPI)を設定

ステップ2:現状業務の可視化
対象業務の流れを整理し、問題点や紙ベースの業務を特定

ステップ3:DX計画の策定
解決策の検討、ツール選定、段階的な実施計画作成

ステップ4:ツール導入と実装
無料トライアルの活用、業務フローの見直し、社員教育

ステップ5:効果測定と改善
導入効果の測定、課題の洗い出しと改善、次のステップ検討

まとめ:今こそチャンス!DXで未来を切り拓く中小企業へ

人手不足が深刻化し、競争環境が厳しさを増す中、AIやデジタル技術の活用は、中小企業にとって「あれば便利なもの」ではなく、「生き残りのために必要不可欠なもの」へと変化しています。

特に、従来のような「IT化」(単にパソコンやソフトを導入すること)ではなく、「DX」(デジタル技術を活用して業務やビジネスモデルを変革すること)の視点で取り組むことが重要です。

しかし、「DX」という言葉自体に身構える必要はありません。まずは身近な紙ベースの業務から、小さく改善を始めることが大切です。AI-OCR、RPA、AIチャットボットなどのツールは、すでに多くの中小企業で導入され、大きな効果を上げています。

また、徳島県には「とくしまDX推進センター」をはじめとする充実した支援体制があり、各種補助金も活用できます。

DXの波に乗り遅れるか、それともその波に乗って前進するか。その選択は、徳島県内の中小企業の未来を大きく左右します。

「何から始めればよいかわからない」「自社に合ったデジタル化の方法を相談したい」といった場合は、ぜひ株式会社カンマンにご相談ください。AI・IT分野の専門知識と、中小企業の業務改善の豊富な経験を活かし、あなたの会社のDX推進を全力でサポートいたします。

今こそ、AI時代の波に乗って、徳島からデジタル変革を始めてみませんか?

AIの無料セミナー優先参加特典や最新情報が受け取れます

【無料】AIメルマガを受け取る

北村

アナリスト兼エンジニア

北村

飲食店専門のホームページ制作会社から
株式会社カンマンへ転職
フロンエンドを専門とし、GA4ツール作成、バックエンドサポートなど多岐に渡る
CM、劇伴、音源制作など音楽サポートも行っている