【営業DX】AIで商談・議事録を半自動化
公開日:2025年04月30日
Webディレクター兼エンジニア
田中健介

多くの中小企業の経営者が抱える共通の課題。それは「人手不足」と「属人化による営業効率の低下」です。特に営業や打ち合わせにかける時間と労力は膨大で、社長自らが現場に出ているケースも少なくありません。
そんな中、AI技術の進化によって、これまで「人にしかできない」と思われていた営業・商談・打ち合わせのプロセスが、半自動化できるようになってきました。この記事では、実際に導入が進んでいるAIツールを活用した業務フローをご紹介しながら、どのように中小企業が生産性を上げ、少人数で大きな成果を出せるのかを解説します。
ターゲットリサーチは「Gemini Deep Research」に任せる

まず最初に行うべきは、営業対象となる企業や人物のリサーチです。従来は営業担当者が時間をかけてWeb検索やSNS分析を行っていましたが、Googleが提供する「Gemini Deep Research」を使えば、わずか数分で高精度なターゲット情報が手に入ります。
このツールは、指定した業界や地域、企業規模などの条件をもとに、見込み客の属性や関心事、最近の動向などをAIが収集・整理してくれます。まるで有能なリサーチャーを一人雇ったかのような感覚で、営業の精度が格段に上がるのです。

提案資料は「ChatGPT」または「Claude」で一気に作成

ターゲットが明確になったら、次に必要なのは提案資料の作成です。従来であればWordやPowerPointを駆使して1日がかりで作っていた資料も、今やAIに任せれば、たった数分でベースが完成します。
OpenAIの「ChatGPT」やAnthropicの「Claude」は、与えた指示に応じて論理的かつ説得力のある提案資料を自動で生成します。たとえば、
「地方の中小製造業に向けたITコンサルティング提案書を作って」
と指示するだけで、業界課題、ソリューション、料金プラン、導入の流れまで網羅した資料が出力されます。もちろん人のチェックは必要ですが、ゼロから作るより圧倒的に効率的です。

打ち合わせ内容は「CLOVA Note」で録音し、議事録はAIに自動生成させる

商談や打ち合わせ中のメモ取りは、思考の妨げになりがちです。そこで活用したいのが、会話録音アプリ「CLOVA Note」と、ChatGPTやClaudeによる議事録生成です。
「CLOVA Note」は、スマートフォンで簡単に高音質録音ができ、クラウドに自動保存されるため、会議後に音声データをAIに渡すだけで、数分後には完璧な議事録が完成します。
AIは、重要な発言や決定事項、次のアクションなどを明確に抽出してくれるため、従来の手動メモよりもはるかに正確でスピーディー。さらに、メール送信やチャット共有も自動化できるため、社内外の情報共有がスムーズに行えます。

半自動化フロー全体を俯瞰すると…
以下が今回紹介したAIによる営業・商談・打ち合わせの半自動化フローの全体像です:
- ターゲットリサーチ: Gemini Deep Researchで見込み客を高速特定
- 提案資料作成: ChatGPT / Claudeで構成案・本文を自動生成
- 商談・打ち合わせ: CLOVE Noteで録音し、ChatGPT / Claudeで議事録化
- 共有・フォローアップ: メール・Slack等に自動で反映し、次回アクションへつなげる
この一連の流れにより、従来の「マンパワー任せ」の営業スタイルから、「少人数でも高成果を出すAI時代の営業」へとシフトできるのです。
中小企業がAI導入に躊躇する理由とその解決策

「うちのような小さな会社でも使えるのか?」「コストがかかるのでは?」という不安の声もあるでしょう。
しかし、今回ご紹介したツールのほとんどは無料もしくは低価格で始められます。また、最初から全部導入しなくても、一部だけをトライアル的に活用することも可能です。たとえば、
- まずはChatGPTで提案資料のドラフト作成だけ試してみる
- 次に議事録生成だけClaudeに任せてみる
という段階的な導入でも十分効果を実感できます。
まとめ:AIは中小企業の「隠れた戦力」
中小企業が大手と戦うには「スピード」と「柔軟性」が鍵です。その中でAIは、人的資源が限られた企業にとって「頼れる右腕」となり得ます。
営業・商談・打ち合わせという、業務の中でも“人間的コミュニケーション”が求められる領域こそ、AIと人が協働することで真価を発揮します。
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Webディレクター兼エンジニア
田中健介
2023年に株式会社カンマンへ入社。
フロントエンジニアとしてサイト構築に携わった後、Webディレクターとして様々な案件に携わる。
また、専門学校の非常勤講師としても活動。