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26倍の取り合い時代を突破!地方企業に効く“採用キーワード”の作り方

阿部

ウェブディレクター

阿部

「応募はゼロに近いのに、広告費だけが膨らむ——。」

中小企業が採用で味わうこの苦境は、統計にも現れています。
求人倍率は大企業の 0.34 倍に対し、300 人未満企業では 8.98 倍。
“14 倍以上の取り合い” という過酷なリングに、地方企業は立たされているのです。

こうした現場の悲鳴が、私たちカンマンにも毎週届きます。
「人が集まらない」「選考が回らない」「そもそも HR(ヒューマンリソース(人的資源)) を効率化できない」——。
こんにちは。採用ブランディングと DX 支援を担当するディレクター、阿部です。

そもそも、多くの中小企業は人事の専門的な部署を持たず総務や他部署が掛け持ちの場合があり、ただでさえ本業で人手不足の上で、こだわった採用活動を行うのが困難なのが現状です。

データで見る、なぜ今採用活動に本気で取り組む必要があるのか

出典:最近の雇用失業情勢

有効求人倍率について、全国平均の1.26倍に対して徳島では1.16倍となっています。単純にこのデータだけを見ると、全国的に徳島は求人活動として有利に見える面もあるでしょう。

しかし、見方を変えれば

ご覧のように、従業員規模別に求人倍率を俯瞰すると、5000人以上の大企業が0.34倍なのに対して、300人未満の中小企業の場合は8.98倍と、その差26倍。

データで一目瞭然:中小と大企業の「求人倍率」は 26 倍の開き

リクルートワークス研究所「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026 年卒)」によると、

  • 従業員 300 人未満の中小企業8.98 倍
  • 5,000 人以上の大企業0.34 倍

同じ市場で “1人の学生” を取り合う場合、中小企業は大企業の約 26 倍も競争が激しい 計算になります。

一方で、職場を選ぶ学生の立場からすると、就職内定率は極めて100%に近い状況。つまりは、複数の企業から内定をもらうのが当たり前になっているのが今なのです。

1. 求人マーケットは「中小が圧倒的不利」という現実

  • 求人倍率 8.9 倍 vs 大企業 0.4 倍
    大卒採用の求人倍率は中小企業が大企業の約26倍。求職者1人を 9 社で奪い合う構造です。
  • 初任給アップ合戦が常態化
    2025 年卒では 50% 以上の企業が大卒初任給を引き上げ。給与だけの勝負は資金力で劣る中小が不利。
  • 内定辞退率 65%
    Z 世代は複数内定が当たり前。理念やカルチャーが伝わらない会社は最後の比較で外されます。

自社の魅力を的確に伝え、スペックのみで比較される状況を今すぐ脱する必要があります。

根本的な解決策としての採用ブランディング

そこで、今すぐにでも初めて欲しいのが「採用ブランディング」です。

ブランディングをお勧めする度に基本的な勘違いを解くところからはじめるのですが、「ブランディング」とはロゴや資料、ホームページをかっこよくすることではありません。

自社の商品やサービスについて、お客さまから共感を持って選ばれるようになるための中長期的な仕組み作りこそが「ブランディング」の本質です。

求人活動が激化する中、求職者から選ばれる企業であるための仕組みづくりこそ「採用ブランディング」の本質であり、本質的な部分にメスをいれることによりたくさんのメリットがあります。

- 採用ブランディングの理論と実際の乖離に関する調査研究 -  日本マーケティング学会主催、第11回マーケティングカンファレンス2022にて、 当社代表の深澤 了が論文を発表いたします。 | むすび株式会社のプレスリリース

日本マーケティング学会

データで見るのがわかりやすいですが、採用ブランディング実施企業のうち、多くの部分で選ばれるための仕組み作りが功を奏しています。

  • ターゲティングの明確化
  • 応募者の質
  • 内定承諾率が向上

つまり、スペックのみで比較されず、自社の想いや理念に共感を得た方がよりよい人材獲得・求人採用活動の成功に近づいている状況だと言えます。

そうは言っても人材不足

そもそも、本業の傍ら行っている採用求人活動で、ブランディングを行うことが可能でしょうか?

生成AI活用の時代以前では、はっきり言って不可能だと断言出来ます。そもそもブランディングを行うためには専門の人材と長い時間をかけ、大理石で彫刻を行うように丁寧にブランドアイデンティティや行動指針、お客さまに提供する体験等をロジカルに組み上げる必要がありました。

ただし、現在、生成AIが普及したことで、採用ブランディングのありかたも、また採用広報の効率化も大きく姿を変えつつあります。

ただしこれだけは言えます。中小企業が“待ち”の採用を続けると、今後ますます母集団が枯渇します。

地方企業に効く“採用キーワード”の作り方

生成AIで効率化出来るようになったとはいえ、ブランドを作る為のコアの部分は実は効率化しない方がよいと考えます。

そのコアの部分については

ポイントは2つだけ:

  1. ターゲット設定
    「好奇心旺盛な DX クリエイター」のように、“誰”を明文化。
  2. 採用キーワード(EVP)
    25 字以内で“働く理由”をコピー化。例: 生成AIで未来価値を共創する徳島DX集団

この2つを軸に求人票・LP・SNSを統一すれば、給与以外の魅力で応募が集まります。

自社の魅力や、応募して欲しいターゲットの選定について、丁寧に抽出する必要があります。もちろん、ここでも効率化は可能です。

今までの応募実績について、生成AIに分析を促せばリアルな応募傾向が把握出来ます。

採用キーワードを導く、4つの決め事

採用広報・採用ブランディングに欠かせない「採用キーワード」を導き出すために、1度スタッフ全員で取り組んで欲しいのが、採用キーワード・クワッドです。

採用キーワード・クワッドとは、生成AIで分析をして、生成AIで採用キーワードを取り出すことに特化した最短手順を4ツの項目にまとめたブランディング手法です。

採用キーワード・クワッドとは?

―― “4 語” で会社の魅力を瞬時に伝えるフレームワーク

1. コンセプト

採用キーワード・クワッドは、「誰に」「どんな価値を」「何で差別化し」「どこへ向かうか」――この4 要素を各 1 語(または短いフレーズ)に落とし込み、採用広報全体を貫く “核” をつくるメソッドです。

目的:求人票・SNS・面接体験すべてで一貫したメッセージを届け、共感→応募→定着を高める。

マス意味例(株式会社カンマン)
👥 WHO求める人材像好奇心旺盛なDXクリエイター
🌟 VALUE働くことで得られる価値課題解決・業績UP
EDGE他社にない強み生成AI活用×20年Web実績
🚀 VISION向かう未来AI先導企業として社会実装

2. なぜ 4 語で良いのか

  • 記憶に残る:人が瞬時に覚えられる情報量は 4±1 チャンクと言われる
  • コピーに展開しやすい:25字キャッチ、ハッシュタグ、LP見出しへ即転用
  • 社内浸透が早い:社員が同じ言葉で語れば候補者体験がブレない

活用イメージ

チャネル採用キーワード・クワッドの載せ方
求人票見出し生成AIで課題を解く徳島DX集団
Instagram#好奇心DX #生成AIで改革 #AI先導企業
面接冒頭トーク「私たちはAI先導企業として、課題解決に燃える好奇心DX人材を探しています」

よくある質問

QA
「EDGEが複数あって選べない」候補者が最もピンと来るものを1位に、残りは本文や事例で補足。
「VISIONが抽象的になりがち」“数値+期限”で具体化:例)2030年までにAI研修1万人

概ね4項目を短い言葉で語るだけで、採用キーワードを抽出することが出来るこの採用キーワード・クワッドについては、弊社の無料セミナーでもワークショップを行っています。

ブランディングについて、もっとも重要なコトは「軸をぶらさない」ことです。一貫性のある情報伝達こそ、求職者に届きうるメッセージになります。

あれもこれもでは伝わらないことを理解してください。

まとめ

弊社も含め、地方の中小企業にとって採用求人活動は企業の成長のための本質的かつ重要な施策です。であるにも関わらず、具体的な始め方、勝ち方が見えにくいのも担当者・経営者の皆さんにとって頭が痛い問題でしょう。

私たちは、今まで専門家のコンサルティングが必要だったブランディング的分析についてAIを活用して効率化・省力化することによって専任担当者がいなくても明日から採用広報がはじめられる具体的な解決策を提供します。

人手不足×採用競争激化の時代、
――― 中小企業が勝つ道は「語り、届ける」こと。
貴社の商品やサービスを選ぶお客さまがいるように、貴社が既に持っている価値を誰よりも理解しているスタッフの皆さまと一緒に企業を成長させる人材獲得についても弊社でお役に立てればなによりです。

採用ブランディングと生成AIを組み合わせれば、低コスト・短時間で“選ばれる会社”へシフトできます。

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阿部

ウェブディレクター

阿部

お客さまの課題をICT(情報コミュニケーション技術)で解決するプロとして、カンマンでの製作ディレクション10年超の実績を持ち、自身もコンテンツの発信者としてYahoo!ニュース エキスパート記事等で活躍。記事コンテンツの作成、動画・SNSを活用したPRも手掛け、現代的なWeb活用を得意としている。