エンジニアの「黒い画面」に、Googleの相棒がやってきた話
公開日:2025年06月26日
代表取締役
貝出康

「エンジニアの人って、なんであんなに黒い画面が好きなの?」
友人からそう聞かれて、ふと考えてしまいました。 確かに、傍から見れば不思議ですよね。カラフルなアプリがたくさんある時代に、わざわざ味気ない黒い画面とにらめっこしているんですから。
でも今日、その「黒い画面」に革命が起きているんです。
その革命の名は「Google CLT」
Google CLT(正式にはGemini CLI)。 簡単に言うと「黒い画面でGoogleのAIと直接おしゃべりできるツール」です。
「え、それだけ?」
ちょっと待ってください。これ、実はとんでもないことなんです。
想像してみてください。料理をしているとき、レシピサイトをいちいちスマホで見るのと、隣に料理上手な友達がいてリアルタイムでアドバイスしてくれるの、どっちが便利ですか?
Google CLTは後者。しかも、その友達は24時間365日、どんな難しい質問にも瞬時に答えてくれる。文句も言わないし、機嫌が悪い日もない。最高の相棒です。
でも、なんでわざわざ黒い画面で?
ここで疑問に思いますよね。「ChatGPTでよくない?」って。
実は、エンジニアにとって、あの黒い画面(ターミナルと呼びます)は思考の延長線上なんです。
集中して仕事をしているとき、いちいちブラウザを開いて、マウスでクリックして…って、流れが途切れちゃいますよね? まるで料理中に、いちいちエプロンを外して別の部屋にレシピを見に行くようなもの。
でも、Google CLTなら:
# エラーが出た!そのまま画面で...
gemini prompt "このエラーの原因と解決方法を教えて"
# 一瞬で答えが返ってくる!
魔法みたいでしょ?
実際、どんな感じで世界が変わるの?
新人エンジニアの場合:もう一人じゃない
新人あるある:
- 「このエラー、何語?宇宙語?」
- 「先輩に聞きたいけど、また同じこと聞いたら怒られそう…」
- 「ググったけど、英語のサイトばっかり…」
Google CLTがあれば:
# エラーを丸ごとAIに投げちゃえ!
gemini prompt -f error.log "このエラーを優しい日本語で説明して"
まるで隣に座る優しい先輩。しかも、100回同じ質問しても笑顔で答えてくれます(AIだから顔はないけど)。
中級エンジニアの場合:面倒くさいから解放
「このコード、もっときれいに書き直したいけど、時間が…」
そんなとき:
gemini prompt -f messy_code.js "このコードを整理して。読みやすさ重視で!"
コードの整理整頓(リファクタリングといいます)を一瞬でやってくれる。浮いた時間で、もっとクリエイティブなことに集中できるんです。
ベテランエンジニアの場合:新しい視点をもらえる
「このシステム設計、何かもっといい方法があるはずなんだけど…」
gemini prompt "最新のシステム設計のトレンドを教えて"
AIとの対話から、思いもよらない解決策が見つかることも。ベテランほど、「こうあるべき」という固定観念から解放される瞬間が貴重なんです。
でも、魔法の杖じゃありません
正直に言うと、完璧じゃありません。
AIも時々「それっぽい嘘」をつくことがあるし、会社の機密情報は送っちゃダメ。 それに、基礎力は大事。AIはあくまで「相棒」であって、「先生」じゃないんです。
料理で言えば、包丁の使い方を知らないのに、フードプロセッサーだけに頼るようなもの。便利だけど、それだけじゃプロにはなれません。
これからの未来:エンジニアの仕事はどうなる?
「AIに仕事を奪われる」
そんな不安の声も聞こえてきそうですが、私は違うと思います。
むしろ、エンジニアの仕事がもっと人間らしくなるんじゃないかな。
- 単純作業 → AIにお任せ
- アイデア出し → 人間とAIのブレスト
- 最終判断 → 人間の責任
野菜の皮むきはAIがやってくれて、味付けや盛り付けは人間がやる。 そんな分業で、もっと美味しい料理(素晴らしいプロダクト)が作れるようになる。
黒い画面は、もう孤独じゃない
Google CLTの登場は、単なる新しいツールの話じゃありません。
これは、人間とAIが本当の意味でチームになる時代の始まり。
あの味気ない黒い画面が、創造的な対話の場所に変わったんです。 経験の浅い人は早く成長できるし、ベテランはもっと大きな挑戦ができる。
そして何より、プログラミングがもっと楽しくなる。
だって、分からないことがあったらすぐに聞ける相棒がいるんですから。 しかも、その相棒は決して「そんなこともわからないの?」なんて言わない(笑)。
今日からできる小さな一歩:
- エンジニアの方:Gemini CLIで遊んでみる
- エンジニア以外の方:身近なエンジニアに「Google CLTって知ってる?」と聞いてみる
- みんな:AIと一緒に働く未来について、誰かと話してみる
黒い画面から広がる新しい世界。 あなたも、その扉を開いてみませんか?
P.S. エンジニアじゃない方も、この変化の波は必ず他の業界にも広がります。「AIと協働する」って、案外楽しいものですよ。怖がらずに、まずは触れてみることから始めてみては?
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代表取締役
貝出康
1963年徳島市生まれ。 1999年に楽天の三木谷社長の講演を聴き、イン ターネット時代の到来を悟る。翌年、ホームペ ージ制作会社カンマン設立に参画し、これまで のキャリアで培った営業や人事のスキルを活か しての顧客開拓や社内・労務管理を実践。2019 年〜代表取締役。